私、愛されてる? Vol.2

私、愛されてる?:“セクシー”な演出も華麗にスルー。情熱ゼロの夫に苦悩する妻の虚しい努力

思惑通りにならない夫


ー3日後ー

今夜は、1週間の海外出張を終えた健介がやっと帰宅する。

この3日間、恥を忍んで買った「愛され妻のハウツー本」を何度も読み込んだ。

どの本にも「この本の通りにすれば、健介ともう一度新婚時代のような関係に戻れるかもしれない。」と思えるような、納得感のあるアドバイスばかりが散りばめられている。

真希は、本の中の“視覚的なマンネリ感を打破するために、いつもと違う自分になりましょう”というアドバイスに従い、いつもダウンスタイルの髪をアップにしている。

しばらく更新していなかったメイクも変えてみた。濃すぎず薄すぎない、ツヤ感を意識した肌作り。思いの外上手く仕上がり、真希は嬉しくなった。

そして滅多に履かないストッキングに、タイトスカートと体の線が強調されるニットを着て、夫を出迎えてみたのだがー。


ー「あれ?今日可愛いね」なんて言ってくれるかも…。

という真希の予想は、見事に裏切られることになる。

「ただいまー…。」

満面の笑みで出迎えた真希が目にしたのは、心底疲れ切っている、といった様子の夫だった。

もちろんいつもと違う髪型も、タイトスカートも華麗にスルーだ。健介はそのまま大げさにため息をつき、スタスタと寝室に向かってしまう。

オフショルダーのニットのせいで、真希の肩はうっすらと寒い。

ー私、何やってるんだろう…。

自分だけがこんなにも気合を入れているのに、夫に何も気がついて貰えず、虚しさに襲われる。

だが、気をとり直して夫の食事を温めにキッチンに向かった。今夜は健介の大好きなエビチリを中心とした、中華のコースを4品も作った。

“とにかく夫の好物を作るのが基本です”という一文に倣い、大きなエビを買い一流店のレシピを真似た自信作だったが…。

真っ白なお皿に盛った熱々の一品を目にしても、夫の健介は「いただきまーす」と言ったきり、特に何も言わない。

美味しいとも不味いとも言わず、ただ空腹を満たすだけのような食事の仕方に、真希は寂しさを抑えきれなかった。

そして、夫がそんな真希の気持ちに気がつく様子は皆無である。一瞬で目の前の料理を平らげてしまうと、今度はスマホに目を通し始めた。

ーいつからこんな食事の仕方をするようになったんだっけ…。

そしてふと、新婚生活の頃を思い出す。

あの頃は、何を作ってもいつも大げさに喜び、必ず笑顔で「美味しいよ」と言ってくれていた夫。

しかし今では、当時の何倍も上達している真希の料理にすら、思うような反応を返してくれない。

この記事へのコメント

Pencilコメントする
No Name
働きに出たらどうだろう…暇だから考えるんだよ
2018/04/20 05:2099+返信12件
No Name
ほんとほんと、子供いないし働けば?
そして、夫が気づいてくれる、優しい言葉をかけてくれるのを待つんじゃなくて、自分から言えばいいじゃん。
出張帰りってほんとぐったりだよ。おかえり、おつかれさまー、うまくいったかなーとかありきたりだけど声かけて、それにもそぞろならあー疲れてるんだな、てことでほっとけばいいのに。
まあ黙って食事後すぐスマホいじられたら怒っていいけど笑
食事中スマホじゃない分いいかも笑

今回の友達の意見がその通り過ぎてぐうの音も出ない笑
2018/04/20 05:3099+返信1件
No Name
なんか幼稚な悩みじゃない?
2018/04/20 05:2499+返信2件
No Name
主人公自体に魅力感じないわ。
働くのが向いてない➡強引さにひかれ金持ちと結婚➡欲求不満って。
旦那の商売を支えるアゲマンになる努力をすれば良いのに。
2018/04/20 06:0462返信2件
No Name
寿司と指輪は自分で買おう
2018/04/20 05:3036返信1件
もっと見る ( 120 件 )

【私、愛されてる?】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo