―大好きな吾郎くんが、私と結婚してくれたー
数々の苦難の末に、結婚願望のない男・吾郎との結婚に辿りついた英里。
結婚はゴールでないことなど、百も承知。
しかし、そんな二人を待ち受けていたのは、予想を上回る過酷な現実であった。
愛し合っていたはずの夫婦は、どのようにすれ違い、溝ができてしまったのか。
男女の価値観のズレ、見解の相違、そして、家庭外での誘惑...。
これは、“新婚クライシス”に陥った悩める吾郎を傍観し続けた同僚・松田の、ちょっとした小話である。
―あぁ、疲れた。はやく帰りた.........くねぇな......。
夜のオフィスにて、仕事に一区切りついた松田は、首を伸ばして吾郎の席を覗き込む。
だがその席はすでに空であり、心にピュウと冷たい風が吹いた。
少し前までは自分と同じくデスクでダラダラと過ごしていた吾......
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この記事へのコメント
こういう方って本当に素敵だな。