エビダン! Vol.3

「所詮、年収がモノを言う」新卒1年目で知る、外銀男の快楽。社会人デビュー男の凄まじい劣等感

都内でも住みたい街の上位に、常にランクインする恵比寿。

仲間と肩肘張らず楽しめるお店がたくさんあり、便利で、何より賑やかな街である。

ベンチャー系IT企業に勤めるサトシ(28)も、恵比寿に魅了された男の一人。

顔ヨシ・運動神経ヨシ・性格ヨシで、学生時代から人気者だったサトシは、その社交性から遊ぶ仲間には事欠かない、通称・“エビダン”。

ある日参加した食事会で元グラドルの杏奈と出会い、心揺さぶられるサトシ。しかし、杏奈は学生時代に全く冴えなかった同級生で、現在外銀勤めの龍太に心奪われていた・・・


「りゅ、龍太!?」

あの日六本木で再会したサトシの、驚いたような、そして何か言いたげな顔。それを見て、僕は心の底で“勝った”と思った。



あれは、大学時代のこと。高校時代からずっと憧れていた広告系のサークルに顔を出してみたが、あまりにも皆がキラキラしていて、本物の“リア充”たちの集まりに、僕は慄いた。

「龍太、このサークル入るの?」

新入生の中でも既に輪の中心人物になっているサトシに声をかけられた時、咄嗟に「俺はいいや」と答えた日のことを、今でも覚えている。

学生時代もそれなりに楽しかったが、多分サトシほど謳歌はしていない。地味に毎日バイトもしていたし、付き合っていた彼女・里穂も皆から羨ましがられるような美女でもなかった。

「龍太ってさ、優しいけど何か違うんだよね……」

そんなセリフと共に里穂に振られてから、約1年後。

就職活動を経て今の会社に内定が決まった途端、里穂から「ヨリを戻したい」と言われた時から、僕の中で何かが変わり始めた気がする。

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