2018.01.25
エビダン! Vol.1都内でも住みたい街の上位に、常にランクインする恵比寿。
仲間と肩肘張らず楽しめるお店がたくさんあり、便利で、何より賑やかな街である。
ITベンチャー企業に勤めるサトシ(28)も、恵比寿に魅了された男の一人。
顔ヨシ・運動神経ヨシ・性格ヨシで、学生時代から人気者だったサトシは、その社交性から遊ぶ仲間には事欠かない。何かと便の良い恵比寿は、フットワーク軽いサトシにぴったりの場所である。
まさに典型的な恵比寿に生息する男・通称“エビダン”である、彼の生態を探っていこう。
―サトシ、今夜のお店ここだからヨロシク!
昼下がり、裕太からのLINEに、キーボードを叩く手を止める。裕太は毎週末のように恵比寿界隈で飲んでいる、学生時代からの悪友だ。
趣味でやっているフットサルも一緒のチームに所属していて、会社は違うが毎週顔を合わせている。今でも学生時代と変わらず遊べる友人の存在は、何にも代えがたいものだ。
昔から僕は顔が広くて友達も多いタイプで、学生時代も常に一番目立つグループにいた。それは、社会人になっても変わらない。
裕太がセッティングしてくれた食事会に顔を出すため、その夜は仕事を早めに切り上げ、恵比寿駅の西口に向かった。
金曜の恵比寿西口は、食事会前の集団やデートの待ち合わせ、そして女子会に向かっている感じの女性達で、普段より華やかな雰囲気だ。
相変わらず賑やかなこの街の、金曜日にしか味わえない独特の空気感に酔いしれながら、アトレ方面へと歩き始めた。
僕は渋谷にあるIT企業で広告営業をしており、普段からフットワークが軽い。人と会うことが大好きだし、こうした人脈作りが、仕事に活かされることもたびたびあるのだ。
「よーーし、今日も飲むぞ!」
独り言のように呟きながら気合いを入れ直し、僕は本日の食事会の舞台である『くおん』へと向かった。
しかし、僕は全く想像していなかった。この晩がキッカケでとある人物と再会し、これまでの人生に疑問を持つようになるとは。
そしてそれは、30代が迫った僕の人生の、波乱の幕開けでもあったのだ。
この記事で紹介したお店
くおん
【エビダン!】の記事一覧
2018.04.10
Vol.13
「ずっと、何かを探していた」。くすぶり続けた総合点80点男・エビダンが出した答えとは
2018.04.09
Vol.12
生まれながらのモテ男・エビダン28歳の悩める人生の終着点は?「エビダン!」全話総集編
2018.04.03
Vol.11
金曜23時の恵比寿。大好きな彼女の想定外な行動に、心狂わせられたエビダンの想い
2018.03.27
Vol.10
失ってから気付く、彼女の大切さ。馬鹿にしていた“エビダン”に圧倒的な敗北感を覚えた夜
2018.03.20
Vol.9
エビダン!:“そこそこ”な毎日から抜け出したい…。28歳男の、突然の人事異動で迫られる人生の選択
2018.03.13
Vol.8
たった1本の電話で、恋の行方は決まる。器用貧乏男の“決定力のなさ”が露呈した夜
2018.03.06
Vol.7
男の人生は“28歳”が分岐点?起業したがる男を、冷静に見極める女たち
2018.03.01
Vol.6
エビダン!:「傷つくのが、怖い」港区男子が思わず漏らした、必死に己を守る本当の理由
2018.02.22
Vol.5
“総合点80点”男は、25歳過ぎたら頭打ち。突き抜けて成功したい男に必要な、たったひとつの素質
2018.02.15
Vol.4
女よりタチの悪い、男のマウンティング闘争。“年収の高さと男の価値”は比例するのか?
おすすめ記事
2018.10.20
黒塗りの扉
妻はなぜ、この男と通じ合う?ついに牙をむいた、運転手の陰謀
2023.02.01
未解決恋愛事件
金曜の夜、23時以降だけ連絡が取れなくなる女。実は、彼氏に内緒で“別の男”と過ごしていて…?
2018.06.17
パーフェクト・カップル
「この日を一生忘れない」。スキャンダルにまみれた人気アナウンサーの、運命の1日
2023.06.08
東京レストラン・ストーリー
同棲3年の彼と喧嘩し、寝室の扉を閉めた女。翌日男からの思わぬ誘いに…
2020.02.15
妻のベール
貞淑な妻が、夫に隠れて企んでいた事とは?妻のアカウントから明らかになった真実
2023.10.05
男と女の東京ミステリー
久々の同窓会で撮った記念写真。そこに映り込んでいた“あるモノ”に血の気が引き…
2024.02.25
男と女の答えあわせ【A】
「美人だけど、次はない」年収1,500万の商社マン。33歳美女とデートしてガッカリしたこと
2023.12.22
男と女のブランルージュ
クリスマスの日まで夫がゴルフ…。元CAのセレブ妻の人には言えぬ悩みとは
2018.03.28
女もつらいよ
「もう、無理しなくてもいいんだよ」。夫からの言葉に、素直にイエスと言えなかった女の後悔
2020.06.21
東京バディ
東京バディ:互いを「親友」と呼び合う2人の商社マン。だが好きになったのは同じ女だった…
この記事へのコメント