青田買いのスゝメ Vol.13

「僕の両親に会ってくれる?」プロポーズもないのに、そんな事を言う男の心理は?

結婚に適した男は、30歳までに刈り取られる。

電車で見かけた素敵な男は大抵、左手に指輪がついている。

会社内を見渡しても、将来有望な男は30歳までに結婚している。

そんな現実に気づいたのが、大手不動産会社勤務の奈々子・28歳。

同世代にはもう、結婚向きの男は残っていない。ならば・・・。

そうして「青田買い」に目覚めた奈々子は、幸せを掴むことができるのか・・・?

中村に代わってプロジェクトリーダーをすることになり、恋も仕事も順調な奈々子。今週、田中との恋愛に動きが・・・?


「そうそう、実は来月、僕のいとこの結婚式があるんですが、二次会に一緒に来てもらいたいんです」

ある晴れた休日の昼下がり。

奈々子と田中は映画を観に行く約束をしており、時間までに食事をすませようと『リストランテ・ジャニコロ・ジョウキ』を訪れていた。

大きな窓からたっぷりと日差しが差し込む明るい店内で、色彩豊かなメニューを見て奈々子が心躍らせている時、田中がさらりと先ほどの言葉を言ったのだ。

「・・・!?」

確かに、先日「連れて行きたい場所がある」とは言われていたが、まさかそんな重要な場所に招かれるとは、一体誰が想像するだろうか。

混乱する奈々子を尻目に、田中は「昼から飲むビールは美味しいですねえ」なんて呑気なことを言っている。

奈々子は、こっちはそれどころじゃないという気持ちで田中をキッと睨みながら、頭の中を少しずつ整理していく。

付き合って長いわけでも、ましてや婚約しているわけでもない。そんな状況で、言われるがままに参加しても良いものだろうか。

それに、そんなオフィシャルな場所に連れていくなんて、田中は自分のことを「結婚前提」と紹介するつもりだろうか・・・。

田中の言葉の真意が掴めず、整理しようにも奈々子の頭の中はますます混乱するのだった。

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