私たちは、東京にいる限り夢を見ている。
貧しい少女にガラスの靴を差し出す王子様が現れたように、いつかは幸せになれると。
だが必ず、自分が何者でもないと気づかされる時が来る。
神戸から上京し、港区女子へと変貌を遂げる真理亜と、その生き様を見つめる彩乃。
彼女たちが描く理想像は、現実なのか、それとも幻なのか...
真理亜に嫉妬しながらも、東京でもがきながら生きる彩乃。真理亜の帰国に気を揉みつつ、 20代をタクシー代で稼いでいた女の末路を見て安堵する彩乃だった。
相手が無欲なほどに、欲望だらけの自分が虚しく空虚に思える。
そうして思い知らされるのが、絶対的な敗北感だ。
私にとって、真理亜はそんな存在だった。
身の丈に合った自分の道を、自分の足でしっかり歩む。
そんな真理亜の生き方が羨ましくて、そして常に満たされずにいる......
この記事の続きは月額プラン会員への加入、
またはアプリでコイン購入をすると読めます
またはアプリでコイン購入をすると読めます
この記事へのコメント
努力しない凡庸な人間はシンデレラにはなれない。明日のハイスペさんはシンデレラかな?