私たちは、東京にいる限り夢を見ている。
貧しい少女にガラスの靴を差し出す王子様が現れたように、いつかは幸せになれると。
だが必ず、自分が何者でもないと気づかされる時が来る。
神戸から上京し、港区女子へと変貌を遂げる真理亜と、その生き様を見つめる彩乃。
彼女たちが描く理想像は、現実なのか、それとも幻なのか...
真理亜に嫉妬しながらも、東京でもがきながら生きる彩乃。その一方で、悩み抜きニューヨークへ旅立った真理亜。その間に、彩乃も徐々に変わり始めていた。
真理亜が帰ってきてから、私は妙に落ち着かなかった。ずっと、ソワソワして物事が手につかない。
「彩乃ちゃん、最近ミス多くない?気をつけて。 」
「はい...すみません。」
青山のオフィスから見えるどんよりとした冬の曇り空を見つめていると、上司から指摘が入り、私は慌てて......
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この記事へのコメント
自分に自信がないのは、達成感を感じるものを持っていないから。とりあえず今の仕事を頑張って小さい達成感を積み重ねて、自分に自信をつけてほしいですよね。