婚活は、ワインスクールで Vol.14

「彼まで、あの子を選ぶの?」割れたワイングラスのように砕け散った恋心

やみくもに婚活に励むのは、もう終わり。

ある強かな女たちは、婚活の場をワインスクールへ移した。

スクールに通うほどワインが好きな男は、高い年収を稼ぎ、洗練されたライフスタイルを送っている者が多いはずだ。

ワインの知識を深めながら、虎視眈々と男性を見定める女たち。

果たして、その思惑は実るのだろうか?


婚活のため”表参道ワインアカデミー”へ入学した美咲は、芹那と共にワインスクール主催のブラインドテイスティング大会に出場することになってしまう。

テイスティングの特訓に付き合ってくれるワインバーオーナー・光一と食事に行くことになり、そこで美咲は彼への恋心に気付くのだった。


美咲は、『北参道 ラ・カーヴ』で光一と過ごしたロマンティックなひとときをうっとりと思い返し、静かなため息をついていた。

「ワイングラスの選択も、美味しくワインを飲むための大切な要素のひとつです」

先生の声により、授業を受けていた美咲は一瞬にして我に返る。

今日の授業は、ワイングラスの重要性についてだ。

「葡萄品種ごとにデザインされているワイングラスがあるのを、皆さんはご存知ですよね」

—このあいだ私が真千子に買った、リーデルのワイングラスみたいなものね。

美咲は先日、真千子の結婚祝いにピノ・ノワール専用のグラスを購入したことを思い出した。

ピノ・ノワールだけでなく、カベルネ・ソーヴィニョンやシャルドネなど葡萄品種ごとにデザインされたワイングラスは、それぞれのワインの特性を最大限まで引き出すように作られている。

この日の授業ではいくつかの異なるタイプのワイングラスが用意されており、生徒たちは実際にそれぞれのグラスにワインを注いで飲み比べる作業を行った。

—確かに、いつものテイスティンググラスよりもずっと美味しく感じる。

薄張りで繊細な、大ぶりのグラスに入れてワインを飲むと、普段授業で使っている小さなグラスの何倍も、香りや味わいを楽しめる気がした。

テイスティングの時間になると、美咲は自然と気合が入った。ブラインドテイスティング大会は、いよいよ来週に迫っている。

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