年収3,000万の夫 Vol.13

「年収3,000万?低いわね」永遠に中の上クラスから抜け出せない妻の、終わりなき葛藤

ー年収1,000万円では、都心で豊かな暮らしを求めることはできない。

結婚後も都心暮らしを視野に据える賢い女性なら、肌感覚として誰もが知っていること。

現実的には年収2,000万円以上あれば...そう考えつつ、年収3,000万円と聞けば浮き足立つ女がいる。

国税庁の「民間給与実態統計調査」から推計すると、年収3,000万以上を稼ぎだすのは、約500人に1人以下。人口の0.2%程度。

そんな経済的に恵まれた男性の妻の座を獲得したのは、一体どんな女たちなのだろうか。

その婚活戦略や結婚後の実態をお届けする。

これまでに、年収1,000万では暮らせないと嘆く真美、同期が偶然御曹司だった麻衣、慶應幼稚舎出身のエリート夫を特別枠で手に入れた典子、許嫁と結婚した彩乃などを紹介した。今週は?


【今週の年収3,000万の夫を持つ妻】

名前:涼子(30歳)
夫の職業:アートディレクター(33歳)
夫の年収:3,000万
結婚前の職業:ファッション系Webサイト広報
住まい:恵比寿

中の上の悲劇


小さな顔に愛くるしい大きな目。絶世の美女とは決して言えないが、小柄で可愛らしい雰囲気を醸し出す涼子の隣には、1歳になる長男がスヤスヤと眠っていた。

涼子は千葉の郊外で生まれ育った。

メーカー勤務の父に、専業主婦の母。高校まで公立に通い、大学は中央大学へ進学。決してお金に困った記憶はないが、特筆すべきような贅沢をした記憶もない。

いわゆる典型的な“中流家庭”出身であり、昔からずっと自分の境遇に満たされない想いを抱えていた。

可愛らしい顔立ちとその愛嬌から、男性に困ったことはなかったそうだ。しかし昔から、涼子が付き合う相手は、全て“自分よりヒエラルキーが上の人”。

「もっと上を目指せるのではないか、という見えない葛藤に、ずっと苛まされてきました。たっぷりの愛情を注がれ、大学まで何の苦労もなく生活させてくれた両親に非はないのですが、“中の上”止まりでいることに耐えられなくて。」

涼子の容姿が人並みだったらそのような葛藤は生まれなかったのかもしれない。また、極端に質素な生活を送ってきたならば諦めがついたのかもしれない。

中途半端な育ちの良さと、中の上に分類されるであろう、こちらも中途半端な容姿端麗さが涼子の欲望と野望を静かに燃やし続けてきた。

大学に入り、どんなに容姿を磨いても勝てない内部生や東京出身のお嬢様たちに引け目を感じながら、自分にとって大逆転のチャンスは結婚しかないと20歳にして既に感じ取っていた。

「中の上クラスから、上クラスへ飛び級するには結婚しかないと分かっていたから。」

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