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  • 嫉妬を買う女 Vol.3

    嫉妬を買う女:女心をヒリヒリさせる、自分より劣っていたはずの目障りな存在

    嫉妬。

    されると面倒な一方で、病み付きになる中毒性を女にもたらすこともある。

    裏を返すと、される側が特別であることの証。

    何も取り柄がない女が嫉妬されることは、まずない。

    嫉妬は、堂々と買ったほうが、人生、オモシロイ。

    テレビ局に勤務する華子(27歳)は、ある日突然広報部に異動が決まった。広報部には”鋼の女”と恐れられる越野部長がおり、華子は毎日容赦ないダメ出しを受けながら日々奮闘していた。

    越野部長に認められるよう奮闘していると、社内で人気の男・伊原からデートに誘われる。浮かれる華子だが、同僚の女たちからの嫉妬が始まったのだった。


    張り切って臨んだデート。だがその結果は・・・


    それは、稀に見る最悪なデートだった。

    社内で将来有望とされ、女子社員から注目を集めている男・伊原とのデートは、完全に失敗に終わったのだ。

    失敗というよりも、華子が伊原に興味を持てなかった。彼は華子が想像していたよりも派手な生活を送っているようで、ついていけないというのが正直な所だった。

    デートの序盤はまだ良かった。伊原が予約していた西麻布の『サッカパウ』は、ペアリングが楽しめるコース料理で、味はもちろん見た目にも趣向が凝らしてあり、素直に感動したものだ。

    だが、彼は徐々に本性を露わにした。伊原はとにかくよく喋ったのだ。それも、学生時代の武勇伝に始まりこれまで食事会で遭遇したモデルやタレントの話などを大きな声で喋るのだった。

    テレビ局で働く華子や伊原にとって、そんなことは大した自慢にもならないはずなのに、彼は嬉々として喋り続けた。

    極めつけは「学生の頃から西麻布界隈でしか遊んでなくて、なんかもう港区から出ると気分が悪くなっちゃうんだよね」の一言。

    相槌を打つのに疲れ果てて帰宅した華子が、結局彼の言葉で覚えていたのはそれだけだ。

    だが、そんな事実に反し社内の噂だけが独り歩きして、華子への嫉妬はますます激しくなり、さすがに心が折れそうになってしまった。

    伊勢丹_PC3

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