2016.12.26
崖っぷち結婚相談所 Vol.22典型的な結婚できない女、杏子、32歳。
慶應大学卒業後、丸の内の某外資系金融でセールス職に就き、年収は2,000万円を優に超える。
美人だがプライドが高くワガママな彼女は、男運が悪く全くモテない。さらにハイスペックゆえ、男が近寄りたくない女ナンバーワンとまで噂されている。
恋愛市場で負け続け、さすがに危機感を持ち始めた杏子。そんな彼女が「結婚相談所」というパンドラの箱を開け、婚活に悪戦苦闘するお話。
「崖っぷち結婚相談所」一挙に全話おさらい!
第1話:美貌とキャリアを手にした女の哀しいプライド。そして、その本音。
眩しいばかりの空が美しい、夏の週末。杏子の心はどんよりと暗く沈みこんでいた。
つい一週間前、半年程付き合った商社マンの知樹と別れてしまった。ここ最近はケンカが絶えず関係は円満とは言えなかったが、彼と私は釣り合いのとれたお似合いのカップルだったはずだ。知樹にも損は決してないと思っていた。
「ごめん、杏子といると本当に疲れるんだ...。」
第1話の続きはこちら
第2話:結婚相談所という禁断の領域。エリート美女が、市場価値を算出される!?
―男性がドライブ中に道に迷ってしまっても、あなたは道順を提案してはいけません。黙ってそっと見守ることで、彼は自信を失わずに済みます―
恋愛本には、こんな不可解なノウハウが延々と続いている。杏子は、タクシードライバーにすら最短経路の裏道を細かく指示する女だ。急に人格を変えると言っても限界がある。
やはり、結婚相談所にお世話になるのが一番てっとり早いものなのかと、杏子は無花果が練り込まれたパンを頬張りながら、心は相談所へと傾いて行った。
第2話の続きはこちら
第3話:男の賞賛と畏怖の眼差しが、女の自尊心を満たす?!エリート女の暴走デート
-明日ですが、11時に帝国ホテル1F『ランデブーラウンジ』にて、飯島様とのお席を予約しています。宜しくお願い致します-
明日は初めて、結婚相談所で紹介を受けた飯島という35歳の経営者と会う予定だ。彼は先日杏子が「会いたい」のオファーの中からYESの返事を出した男性で、前日に婚活アドバイザーの直人から詳細のメールが届いた。
結婚相談所のサービスは、予想をはるかに上回るほど徹底していた。場所も時間も直人が仕切ってくれ、杏子は言われた通りにそこへ向かうだけで良いというシステムだ。
第3話の続きはこちら
第4話:どんなに美人でもモテない?勘違いと高飛車のダブルパンチの痛い女
そして杏子は、渋谷の結婚相談所へ向かっていた。直人から「話がある」と、呼び出されたのだ。きっと、先週末に会った飯島のことだろう。2回目のデートのオファーか、ひょっとすると交際を申し込まれているかも知れない。
前回の容赦ない直人のアドバイスに従い、あれから服装などはかなり変えた。今日も明るいパステルピンクのブラウスを着ている。
ガラリと変わった自分の姿を見て、あの辛口の直人は一体どんな反応をするだろうか。杏子は楽しみで仕方がない。
相談所へ向かう足取りは、羽のように軽かった。
第4話の続きはこちら
第5話:社内のマドンナ的存在のモテ女に見せつけられた、圧倒的な「モテ」格差
もはや婚活とは、受験や就活と同じものなのかもしれないと、杏子は思う。
つい最近まで、婚活目当てで食事会を渡り歩いているような、雰囲気だけ可愛い系のOLを、杏子は馬鹿にしていた。エリートサラリーマンに群がるみっともない女たちだと、完全に見下していた。
しかし、それは間違っていたのかも知れない。
彼女たちは、少なくとも杏子よりはずっと早く結婚のハードルの高さを認識し、戦略を練ってアクションを起こしていたということだ。
第5話の続きはこちら
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