五反田ラバー Vol.2

「だってここ、五反田だし。」デートのはずが、デートじゃない?五反田ラバー、涙を呑む

世間では、初デートの街を五反田にすると女の子から冷めた目で見られることもある。

だが、ある事をきっかけに、五反田という街のディープさにすっかり虜になり、周囲へ五反田の良さを啓蒙し、“五反田ラバー”の布教活動に勤しむようになった男がいる。

雑誌編集者・健太(29歳)。今回は、10年近く恋愛から遠ざかっていた彼の、五反田デートの模様をお届けしよう。


長い恋が終わった、その先の人生


健太は、19歳から28歳までの9年間を、一人の女性とともに過ごした。

相手は明治大学で同じサークルに入っていたヒカリだ。彼女と過ごした9年間は、振り返ればとても長く濃密な時間だった。

別れて1年以上が経った今でも、やはりヒカリの事を思い出す場面は多い。かといって感傷に浸っ......


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