東京イノセントワールド Vol.12

いよいよ明日で最終話!「東京イノセントワールド」全話総集編

第7話:愛に欠けた女より、笑い合いながら餃子を食べる職場の女の方が...

東京生活の全てはマリエを中心に回っていた。稼いだお金はマリエとのデート代に消えていく。他で節約するしかなかったが、マリエには言えない。

そしてマリエと一緒にいる時に、マリエの財布を見たことがなかった。俺って、マリエにとって何なんだろう...自分がしていることが可笑しくて、そして虚しくなった。

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第8話:男は一番でいたい生き物だから...自分よりランク上の彼女への劣等感と揺れる想い

マリエに言われて引っ越してきた祐天寺の1Kのマンション。なのにマリエは滅多に来なかった。狭かったのか、家具のセンスがなかったのか...色んな駄目出しを自分にしても、答えは見つからない。

マリエといると、息が詰まる。好き過ぎて苦しいのか、それとも自分には不釣り合いなのか...この問いかけに対しても、答えが見つからない。上京してから...いや、マリエに出会ってから、出口のない東京砂漠を永遠に彷徨っている。

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第9話:そこに愛はあるのか!?東京の悪女に振り回される哀れな男たち、日々失う純情さ

「はは、美穂面白いこと言うね。美穂には黙ってたんだけどさ...実は、俺ら付き合ってるんだよね。」

慎吾からの一言に、開いた口が塞がらなかった。 違う、嘘だ。慎吾が、マリエと付き合っているはずがない。

だって、マリエには他に彼氏がいるから。

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第10話:田舎モノ同士くっつけば?東京女の提言に、素直になれない上京組の二人

素直に寂しかった、と言えないのが日本男児だ。そんなこと、恥ずかしくて言える訳がないのに、マリエはそのことを見透かして色々と言ってくる。そして毎回ドキドキしている俺は、完全にマリエの手のひらの上で転がされている。

「そういえば...慎吾ちゃんこの前の金曜日、美穂とご飯食べてたんだね。」

マリエのその言葉で、思わず『オーギャマン ド トキオ』のスフレオムレツに手を伸ばしかけていた動きが止まってしまった。

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第11話:普通の女は戦っても勝ち目がない女に対して、嫉妬すらできない...

ずっとずっとライバル視してきたマリエ。でもやっぱり永遠に叶わないという敗北感と、嫉妬と怒り。複雑な感情が入り混じっていた。

「マリエだけは絶対にやめてと言ったのに...何でなの...」

顔を上げた時、電車の窓に映った自分の顔に驚いた。気がつけば、いつの間にか泣いていたからだ。結局、男は皆マリエになびく。それが悔しくて、でも勝てなくて、東京の冷たくて暗い闇に引きずり込まれそうだった。

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