2016.12.02
編集長オーツキの 磨け、バカ舌! 学べ、オトナの遊び Vol.57元々は「狩猟の館」として建築され、ルイ14世がヴェルサイユに宮廷と政府機能を移したことによりフランス絶対王政の象徴となったヴェルサイユ宮殿。
「そこでディナーはいかがですか?」と、ドン ペリニヨンの広報に誘われしばし混乱。日本だったら皇居内、イギリスならバッキンガム宮殿でお食事をする、ということですよね?
かの名作「ベルサイユのばら」くらいしか知識のないワタクシ。俄知識を詰め込み、いざヴェルサイユへ行ってまいりました。夜のヴェルサイユ宮殿、通常は外から眺めるだけ。ですが、今回特別に中へも。鑑の間、ルイ15世の寝室などを「フムフム」といかにも知った風に眺めながら、今回のディナー会場へ。
その名も『ore(オーレ)』。宮殿入り口部(門から向かって左)に突如出来たレストランは、アラン・デュカス氏がプロデュースしたもの。エッフェル塔内部にこしらえたレストランも凄いが、こちらはその上を行くスケール。
宮殿の守衛室(使用人の控え室?)だったスペースを改築し、一歩中に入るとそこは、ヴェルサイユ宮殿内部にいることを忘れさせる、今日的スタイリッシュさ。ならではのバロック様式はほぼ排され、シンプルながらも洗練された室内で妙に落ちつくつくり。
そもそも、このディナーの招待はドン ペリニヨンから。フランスの歴史的至高の場所と、フランスを代表する料理でドン ペリニヨンを愉しむという、とんでもない趣向なのである。それも、最高品である「ドン ペリニヨンP2」で、すべての料理をペアリングするというから度肝を抜く。
いざ席に着くと、1700年代の宮中の執事に扮したウエイターたちがあらわれ、号令とともに各ゲストに一斉に皿を給仕。執事のリーダー(?)が、杖で床を叩くのが合図なのだが、あまりにも響く音でその度にビビってしまう。
もちろん料理も素晴らしかった。なかでも柑橘フルーツの酸味を生かしながら、昆布で出汁をとったスープは白眉の出来。お皿に合わせて温度を15-18℃で供する、P2がそれに寄り添い見事なハーモニーとなる。デュカスさんしっかり計算してますね。このスープだけでも来た甲斐はあります。
つづいては鯛とキャビア、ブレス風肉と冷製蒸しトリュフ、ヴェルサイユの庭で取れた野菜にローストしたフォアグラ、オマール海老にポルチーニ、などなど、豪華な食材を使用した料理が続々と供された。すでに私のお腹はポンポコリン状態。
で、供されたお皿がまた素晴らしい。ヴェルサイユ宮殿に合わせて誂えたというそのお皿の絵付けは、金盛りを施したアンティーク調のもので統一。日本でも九谷焼などのシンプルな絵付けが流行しているが、このシンプルな絵付けは今後、日本でも流行りそう。
お腹が満たされ、ほろ酔いになってくると油断してしまうが、ここはヴェルサイユ宮殿内。最後の最後まで緊張しながらも席を立たず(マナー)に、4時間におよぶディナーは終了。イタリア人のゲストは自由に席を立って、外でスパスパしていましたが…。
外を出て振り返るとヴェルサイユ宮殿が煌煌とライトアップ。このとんでもない体験、その余韻に浸るべく日本に帰って、マリー・アントワネット展に行ったことは言うまでもない。
実はランチタイムはすでに一般入場が可能とのこと。パリに行く際には、予約をぜひ。
アラン・デュカスさんとパチリ。一生の思い出となるディナー、ありがとうございました。
【編集長オーツキの 磨け、バカ舌! 学べ、オトナの遊び】の記事一覧
2016.07.16
Vol.55
東カレ編集長激選!上半期私を太らせてくれた絶品料理たち
2016.07.09
Vol.54
2016年上半期私を肥えさせた絶品料理たち①
2016.06.30
Vol.53
家焼肉の裏技! アルミホイルだけで肉が10倍美味しくなる
2016.06.20
Vol.52
NOファミレス! 子連れでも行ける本格ディナー
2016.01.07
Vol.49
安くて美味しい実力派! 裏・六本木で使える新店ビストロを発見
2015.12.29
Vol.48
能町みね子が降臨! 東カレさんとは、私のことだった!?
2015.12.22
Vol.47
お腹いっぱいでも頼んでしまう! 〆の絶品メシ6品
2015.12.15
Vol.46
決定! 東京一の美女。絶品ごはんを食べ、清き一票を投じた夜
2015.12.08
Vol.45
2015年総括! 東カレ編集長が美味しすぎて唸った店②
2015.12.01
Vol.44
東カレ編集長が食べて唸った!2015年、激ウマ飯総括その①
おすすめ記事
2016.07.23
編集長オーツキの 磨け、バカ舌! 学べ、オトナの遊び Vol.56
夏休みを10倍楽しくする!編集長イチオシの夏アイテム6選
2025.03.09
有名シェフがプライベートで訪れるレストラン5選。食のプロが選ぶから、間違いない!
2016.09.12
人気高級店の味をリーズナブルに!!気分もアガる厳選姉妹店5選
2017.11.01
イワシとジャガイモがなぜこんなに美味い!この味を求めて人が集まる渋谷の人気フレンチとは
- PR
2025.03.24
週末ブランチは“泡酒フリーフロー”で豪快にいけ!春一番を感じられる、六本木の名門ホテルは…
- PR
2025.03.25
牛肉の本場・大阪で最高のステーキを! 極上の「アメリカンビーフ」を楽しめる珠玉の4軒
- PR
2025.03.26
春旅するなら万博でも話題の西日本へ!大人が満足する贅沢時間を過ごせるホテル4選
2020.05.29
肉汁をたたえるステーキがテイクアウトで味わえるなんて!恵比寿の人気店の味で金曜ディナー!
- PR
2025.03.27
7種類ものフレーバーが楽しめる! この春、台湾生まれのフルーツビールが話題!
- PR
2025.03.28
ほろ酔い美女の正体とは!?17LIVEの人気ライバー4人を、港区のバーにお連れしてみたら…
東京カレンダーショッピング
ロングヒット記事
2025.03.19
運命なんて、今さら
初めて彼のマンションを訪れた28歳女。しかし、滞在10分で、突然「帰りたい」と思った理由
2025.03.22
男と女の答えあわせ【Q】
「豊洲に住んでいる」と33歳男が言った途端に、デート相手の女が戸惑ったワケ
2025.03.23
男と女の答えあわせ【A】
「年収800万くらいでもいいかな…」相手に求める条件を妥協したつもりの30歳女の大誤算
2025.03.17
1LDKの彼方
「何もないって言われたけど…」彼氏が他の女と連絡を取っていたことが発覚。30歳女は思わず…
2025.03.20
TOUGH COOKIES
「幸せそうな彼女がなぜ?」SNSで悪質コメントの犯人を突き止めたら、意外な人で…
この記事へのコメント