2016.03.21
SPECIAL TALK Vol.18金丸:今、ロボットビジネスを手掛けているということは、専攻は機械工学ですか?
谷口:いえ、バイオなんです。まだ「バイオ」という言葉がなかった時代に、高分子化学を専門にしていました。
金丸:意外ですね。なぜバイオを選んだのですか?
谷口:化学はつぶしが利くと言われたから、というのもあるのですが、より広く物事を捉える力を養えそうだと思ったんです。
金丸:じゃあ、勉強にも励まれたんですね。
谷口:それが、全然しませんでした(笑)。実は高校の頃から髪をリーゼントにしたり、金髪にしたりしていまして。
金丸:かなり、やんちゃだったと(笑)。
谷口:そうですね。それに車が大好きで。大学時代は黒いセドリックに乗っていて、車高は低く、窓は黒塗り、中には真っ赤なチンチラの絨毯を敷いていました。
金丸:車内では靴を脱ぐとか?
谷口:もちろんです。バイト代を貯めて、車を2台持っていた時期もあります。
金丸:モテましたか?
谷口:自分で言うのもなんですが、モテまくりました(笑)。前橋あたりをよくドライブしていましたね。いやあ、懐かしい。でも4年生になると、卒業研究があったので実験に没頭し、夜中までよく研究室に籠っていました。DNA合成の研究をしていたのですが、やっぱり実験は楽しくて。何かと何かが反応して新しいものが生まれる。そのことに、いつもワクワクしていました。
神戸の制御機器開発メーカーに就職。そして化学商社で営業を極める
金丸:そんな楽しい大学生活のあと、地元で就職されましたね。最初から地元志向だったのですか?
谷口:地元に帰るというのが、親との約束だったんです。自分自身もいずれは実家のお寺を継ぐものだと思っていたので、就職先も地元企業の中から、なるべく安定している一部上場企業で、自動車関連の会社という条件で選びました。それで「日本エヤーブレーキ株式会社(現ナブテスコ株式会社)」という制御機器メーカーに入ったのですが、三年間勤め退職しました。
金丸:せっかく希望通りの会社に就職できたのに、なぜですか?
谷口:就職してすぐ転勤になり、横須賀に赴任したのですが、地元から遠く離れたせいか、「お寺を継がなければ」という気持ちが一気に薄れてしまったんです。それまで継ぐのが当たり前だと思っていただけに、その考えから解放されたとたん、いろんなことに挑戦したくなってしまって。思えば、あれが私の転機でしたね。もっと広い世界が見たい、いろいろなことをやってみたいという欲が出てきて、化学系商社に転職し、アメリカ製のレーザーを売る技術営業になりました。
金丸:エンジニアから営業への転身ですね。具体的には、どのような仕事をされていたのですか?
谷口:私が担当していた半導体励起固体レーザーは、当時は世界でもアメリカとドイツの2社しか作っていない珍しいもので、日本ではほとんど知られていませんでした。でも調べてみると、通信から核融合まで多くの分野に利用できる、すごい技術だということがわかりました。それで、こんなところに使えるんじゃないかと様々な活用シーンを想定して、飛び込みで電話営業をかけまくったんです。「こんなレーザーがありますよ」「こんなことに使えますよ」と。
金丸:で、成績はどうだったんですか?
谷口:良かったですね。最初の頃は苦労しましたけど、お客様の声を聞いて、その用途に合った提案を積極的に行っていった結果、売上げもどんどん伸びていきました。新しい技術を広めたいと必死でしたからね。ここで顧客のニーズを掴むマーケティング力を身につけました。
金丸:それだけ売れると、面白かったでしょう。
谷口:面白かったです。営業の魅力はなんと言っても“自分で道を切り拓ける”ということ。製品を売るにはマーケティングがもちろん必要ですが、最終的に売れるかどうかを左右するのは、営業です。世の中の問題を見つけて仮説を立て、その仮説に合うお客様にヒアリングをする。そうして新しい用途や新しい製品を創り出す。今もそれを続けていると思っています。
金丸:多角的に力を身につけてきたからこそ、今があるのですね。
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