SPECIAL TALK Vol.12

~人間の本質は常にチャレンジすることである~

若い人ほど未来情報を持ち、活用していくことが大切

金丸:いま一番関心があることは、どのようなことですか?

増田:2つあります。ひとつは、インバウンドですね。なかでも「食」。東京カレンダーさんのようなコンテンツです。

金丸:なぜ「食」にそれほど関心があるのですか?

増田:いま日本を訪れる外国人観光客が急激に増えていますよね。訪日外国人の数は1,300万人程度と言われていて、政府はこれを2,000万人や3,000万人にしたいと次々に施策を打っています。かたや国際観光客が世界一のフランスには、毎年8,300万人が訪れています。私に言わせれば、この数字の開きは絶対におかしい。日本には豊かな観光資源があるのだから、いずれ訪日外国人は1億人ぐらいになると読んでいます。そして、その1億人観光時代に向けて、本当に力を入れるべきは「食」だと確信しています。和食はすでに世界中でブームとなっていますが、たとえば、水道の蛇口をひねって、そのまま水が飲める国なんて、世界を見渡してもほとんどありません。こういった日本のポテンシャルは相当なもの。いまや日本の中だけでモノを作って売るだけでは通用しなくなってきている。インバウンドを視野に入れれば、大きなビジネスチャンスになります。

金丸:私は若い人が新しい事業を興すには、いまがビッグチャンスだと思っています。しかし、当の若い人はそんなふうには思っていません。どの業種も大企業をはじめ様々な企業が玉石混合としていて、入り込む余地がないと思い込んでいます。しかし、訪日外国人が1億人になれば市場自体が広がり、食以外にも大きなチャンスが生まれるでしょう。そう思えるか否かが、チャンスを見極められるかの第一歩じゃないかと思うんです。

増田:若い人には「未来情報を持ちなさい」と伝えたい。この先どのようなニーズがあるのか、そして新しいサービスを創造したら、対価として自分がお金を払うかどうかを考え抜いてほしい。自分がどうしたいのかという考えを深めていくことで、答えは無限に広がります。

金丸:若者の中には、起業したいけれどビジネスプランの書き方がわからず、スクールに通う人が大勢います。そうしてプランを作れるようになったものの、肝心の実現したいコンテンツがない。人脈を作ろうと異業種交流会に参加しても、結局コンテンツは作れないが人脈は欲しいという人ばかりと知り合いになってしまう……。要するに、人脈づくりのためにFacebookで友達申請をし続けたところで、仲間が増えることはありません。世の中にはSNSなどの交流ツールが溢れていますが、人と人とのつながりにおいて大事な部分の本質は、以前から変わらない。シンプルなんです。

増田:大切なのは自己の確立。そこに気づいていない人が多い。

【SPECIAL TALK】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo