家事を分担して、財布を共有して、一緒に暮らす。義務、ときどき愛。それが結婚だとしたら、そんなにつまらないことってあるのだろうか。
最近東京で急増する、同じ東京にいながらも、お互い部屋を持ち、一緒に暮らさない『週末婚』という形。
それを選んだ二人は、このまま週末婚を続けていくのか、それとも同居婚に戻るのか。現代の週末婚の行方は……!?
「週末婚2016」一挙に全話おさらい!
第1話:東京で一人暮らし同士。なぜに週末婚?
「勘違いしないでね。一緒にいたくないということじゃないの。ただ、毎日一緒に寝食をともにする、ということだけが夫婦の形ではないと思うの。それに日常という濁流に飲み込まれることの恐ろしさって、宇宙で一人漂流するのと同じくらい、ううん、きっとそれ以上に違いないわ。」
そうして諒介と理帆子の週末婚生活が、スタートしたのであった。
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第2話:夫への思いやりがアダになった結婚記念日。そして、ミラノで待ち構えていた罠
本当に週末婚を解消したかったわけではない。ただ、夫の本音を聞きたかっただけだ。しかし、吐き出された夫の本音は、予想外のものであった。
ーそれはあまりにも唐突じゃないか。週末婚っていう特殊な結婚生活に慣れようと俺だって努力してきたんだよ。やっと慣れてきた頃に今更……自分のことしか考えていないんだな、理帆子は。ー
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第3話:なぜ妻は、仕事のトラブルを夫に相談しないのか?
「えっ、お前まさか知らないの!? 取引のある家具メーカーの担当者から聞いたんだけど、作品が出展前日に壊されたらしいぞ。」
作品が壊された……!? なぜ、そんな大事なことを俺に連絡してこないんだ。そしてなぜ、そんな大事なことをこのゲス男から聞かなきゃいけないんだ……。
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第4話:嫉妬深いのは女より男? 元カレが優しいのは不幸な女にだけなのか。
新進気鋭の若手の江戸切子のガラス職人に頼み込んで協力してもらった、理帆子にとっても自信作であっただけに、今、目の前にある無残なガラスの塊と化したテーブルを前に言葉を失う。
「沢井さん、順を追って説明してちょうだい。昨日の連絡では、確かに無事に日本から届いたということだったはずよ。一体どうしてこんなことになってしまったの?」
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第5話:地獄の母の日ランチ! 料理教室を開く姑とバリキャリの嫁は水と油!?
ー今週の土曜日のお昼、予定通り空いてるわよね? 来週は母の日だから、理帆子さんも一緒に家族でランチ、よろしくね!ー
姉の計らいで、このような食事の場が定期的に催されるのであるが、しかし放っておいて欲しい諒介にとっては、余計なお世話でしかないのであった。
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第6話:嫁姑戦争勃発! 嫁のカルティエのダイヤは姑への宣戦布告
「理帆子さんほどダイヤが似合う女性はいないと思うわ。その輝きも。芯の強さもね。」
一見、おっとりとのんびりとして見える淳子であるが、理帆子には姑の思惑が手に取るようにわかる。さり気ない、男たちにはわからないオブラートに包んだ言葉の中に、嫁への非難をちゃんと込めて、吹き矢のように放ってくるのだった。
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