
もう二度と食べられない?世界イチのイタリアンを喰らう
マッシモ・ボットゥーラの名を知らなくとも、『オステリア・フランチェスカ』は知っている、そんなグルマンな人は多いのでは? そう、彼こそサンペレグリノ世界50ベスト・レストランではイタリアで一位、ガンベロロッソで三本フォーク、ミシュランではもちろん三ツ星という、いま最も頂点に近いレストランのオーナーシェフなのである。
そんな彼が日本で二日間だけ、腕をふるうというから、業界は騒然。一瞬で売り切れ、というプラチナシートだったという。私は編集長という立場を利用し、おこぼれに預かることになりましたので、その素晴らしい料理をリポートします。
場所はブルガリ・イル・リストランテ。同レストランのエグティブ・シェフであるルカ・ファンティンとコラボレートし、それぞれ前菜からメインまで、交互に出していく。ふたり合わせて四ツ星、はたしてどんな料理がでるのか…。
まず挨拶代わりにテーブルに並んだのが、バラの一輪挿し。花びらの中心を見ると…、花びらに見立てたスターターが。フリットにドライフルーツ(?)、うまし。ちなみにこの花瓶は有田焼で作られた天草オリーブ園のオリーブオイルだそうです。欲しい。
そしてボットゥーラ選手の最初の一皿が「ヒメジ リヴォルノ風」。濃厚なエビのソースが利いた、魚料理。淡白な白身の上には、鱗に見立てた衣を。白身のフワッと、カリッが楽しめる日本人には堪らない食感が。
またこのソースが濃厚で、お行儀が悪いのを覚悟で、パンに付けて食べるとまた旨し!
続いてメニュー名からして興味がわく「ボー川に泳いできた鰻」。なんでもわざわざ空輸して持ってきた鰻を使用した一皿。どーやって持ってきたんだろ? ボットゥーラ選手自ら紙とペンで、この皿の説明をしていただきましたが
鰻にうるさい日本人に対して、あえて甘辛に味付けてきたことに敬意。日本のそれとは違う、酸味を利かせた味付けは新感覚。やはりごはんが欲しくなる。
そしてリゾット。このリゾットのチーズはモデナ大地震で被災したパルミジャーノチーズを使用したもの。なんでも、熟成中に落下し300キロ以上のチーズが被害を受け、それを有効的に活用したものだそう。水はおろか、調味料もゼロ。チーズとお米だけで作った、究極のリゾットなのでした。
※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。
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