桜満開の東京。レストランシーンにも春の芽吹きのように、新しい命が生まれている。
暖かな風を感じて心が晴れやかな日には、欲望のままに美味を楽しもう。大切な人と過ごしたい東カレ印の注目店だけを一挙にご紹介!
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赴ある骨董が並ぶ掘りごたつのカウンター。新感覚の焼肉を堪能すれば高揚感しかない
豪奢なプレゼンテーションと確かな肉の味わいで、2022年に開店するやたちまち人気店になった名古屋『大皿焼肉 老中』が、人気の焼肉店がひしめく六本木に出現した。
『六本木 大皿焼肉 老中』に足を踏み入れると、ここが商業施設ビルの中にある店であることを忘れてしまいそうになる。
空間全体が古い日本家屋を彷彿とさせる設えである上、カウンターには古伊万里、九谷、織部など年代物の和食器が所狭しと並ぶ。
骨董品や古美術のコレクターの邸宅を思わせる雰囲気が漂う異空間だ。
豪快な大皿焼き肉を目の前にすれば、食いしん坊はこぞって笑顔になる!
主役たる肉も、当然ながら役者がそろっている。兵庫「太田牛」、群馬「増田牛」、山形「千日和牛」など長期肥育で肉そのものの旨みが濃い銘柄をセレクト。
人気のタンやハラミは真空パックを使わない新鮮なものを、内臓類は九州の卸からと、上質な素材を追求している。
フィレ肉を滋賀『九重味噌』の白味噌に漬けた「名物 近江彦根和牛 京味噌漬け」。
趣ある空間で、趣向を凝らした肉料理に舌鼓。特別な夜になるはずだ。
シンプルな中にもアクセントをきかせた空間に新世代の息吹を感じる
恵比寿ガーデンプレイスの程近く、異色のルーキーが握る鮨店が出現した。
『鮨せい大』の親方・北村征大さんは、大学卒業後プロゴルファーを志していた。が、次第に鮨の世界に魅せられ「鮨で世界に進出したい」という新たな夢を抱くように。
ある日、恵比寿『えんどう』の店主、遠藤記史さんと運命的な出会いを果たし、すぐに弟子入り。伝統的な江戸前の仕事を踏まえつつ現代的にアップデートする遠藤さんの仕事に、大いに刺激を受けたという。
「厳しい師匠ですが、海外でのポップアップなど、ほかではできない経験も積ませていただきました」
開店準備中には、全国の産地を訪れて生産者とコミュニケーションを図った。
“鮨の華”ともいうべき「中トロ」。
産地直送のタネを積極的に使っており、マグロもそのひとつ。この日は佐渡から。
いち押しの「タイ」は、卓越した「神経締め」で知られる愛媛・今治の漁師、藤本純一さんから届く。
また、握りと並ぶコースの目玉に据えたのが、炭焼きの鰻。つまみの「くりから串」と、コース終盤手巻きで味わえる。
若竹のように瑞々しい北村さんの感性で、今後ますます成長必至の注目株だ。
無駄を削ぎ落としたカウンターが料理の美しさを引き立てる
今、食を愛する人々の耳目を静かに集めているのが、ここ『seto』だ。
18歳でフィレンツェに渡り料理人としての一歩を踏み出した、オーナーシェフの脊戸壮介さん。
その後は代々木上原『セララバアド』、デンマーク『Kadeau』、ペルーのスターシェフによる紀尾井町『MAZ』といったイノベーティブレストランで経験を積んだ。また独立前には、ポップアップイベント『Noma Kyoto』にインターンとして参加も。
装飾を極限まで排したストイックな空間で供されるのは、極めて独創的な晩餐。
ひと品ひと品、食材が持つ味や香り、食感といった要素をシビアに見極めてコースを構成。
前菜、魚、肉……といった一般的な流れには捉われない。
また、発酵を施したり、さまざまな茶葉、花や樹木の香りを巧みに重ね合わせたりと手がかかっていながら、ビジュアルはシンプル。
そしてクリアな余韻が深く長く続く。まさしく唯一無二だ。
バラの芳香を纏わせた洋梨、発酵セロリ、ヒノキパウダーなどが香るひと皿。
いずれもコース(¥19,800)の一例。
美食店ひしめく“北里通り”にひっそりと。通いたくなる理由はこの軽やかな料理にあり
恵比寿三丁目の交差点から白金高輪へと続く「白金北里通り商店会」は、昔ながらの個人商店と気鋭のレストランとが軒を連ねるユニークな商店街。
その一角、北里大学病院のはす向かいにチャーミングなイタリアン『ristorante io』が誕生した。
オーナーシェフの下河邉大輝さんは、銀座のイタリアンで4年の修業を経てイタリア・ローマへ。現地のトラットリアに勤務したほか、北から南まで全土を縦断したこともあり「イタリア料理のなんたるか」を肌で感じてきたという。
帰国した後は、銀座『アロマフレスカ』(現『Shin Harada』)でリストランテの繊細な技術や表現を習得。その後、鎌倉のトラットリアのシェフを務め、満を持して独立に至った。
食べ応えのあるコースは¥8,800。驚きの満足度の高さに目を見張る
「真鯛のカルパッチョ」はトマトとハーブの香りが華やか。
「ほたてとちぢみほうれん草のアーリオオーリオ」には、自家製のタリオリーニを使用。
パスタは3種類からチョイスできる。
オーブンで1時間かけて焼き上げる「カリフラワーのロースト」は下にフォンドゥータソースを、上に卵黄のソースとアンチョビ、パルミジャーノチーズをあしらったリッチな一品。
食の経験値が高い大人をも満足させる料理を気取らぬ雰囲気の中で、しかもこなれたプライスで楽しめる店は、この界隈ではいたって貴重。
期待のニューフェイスに要注目だ。
気軽で上質。湾岸エリアで働く大人の新たなオアシスになる
焼き鳥界のフロントランナーである目黒『鳥しき』。店主の池川義輝さんは店の暖簾を守りつつ、焼き鳥文化のさらなる発展のために“鳥しきICHIMON”を結成。さまざまな焼き鳥店を展開している。
その中で『とりまち』は“普段使いの最高峰”を標榜するブランド。中目黒、原宿に続き、昨年12月に登場した3店舗目『芝浦とりまち』は、リラックスモードで訪れられるのが、なんとも嬉しい。
名店仕込みの串が1本からオーダー可能!
人気の部位を取りそろえる焼き鳥は1本からオーダー可能。
もちろん、火入れの技術は“鳥しきICHIMON”のDNAを継承し「近火の強火」で焼き上げている。
上から、食感が小気味良い「砂肝」¥350、しっとり&ボリューミーな「もも」¥380。
そして自慢の煮込み、『鳥しき』秘伝だというスープで炊いた釜めしが、メニューの三種の神器。
加えて一品料理も、酒場の定番系つまみからオリジナリティに満ちた個性派までと、幅広いラインナップだ。
湾岸エリアの開放的な雰囲気の中、食べて飲んで、大いに寛ぎたい。
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