A2:転職して余裕ができたのと、生活が安定したから
結果として前職よりさらに良い条件の会社が見つかり、昨年末に転職した。
それと同時に金銭面はもちろんのこと、時間にも余裕ができた。以前の会社は激務だったが、今の会社はそこまでではない。
だから加奈との時間が増えただけでなく、自分に向き合う時間も増えた。
だからこのタイミングで、三宿から池尻大橋へ引っ越そうと思い、色々と物件を探し始めた時のこと。
僕は、物件を見ながらふと思った。
― 加奈と結婚しようかな。
結婚は一人でできるものではない。もちろん相手の承諾も必要だ。でも本当に、とても自然に、「結婚しよう」と思った。
「加奈の家の契約って、いつ更新だっけ?」
「え?」
「今年の6月までだよ!」
「そっか」
― じゃあ…その前にプロポーズしよう。
そう思った。タイミングが良かったこともある。でもそれ以上に、僕が結婚をさらに決意したことがある。
それは、先輩に連れていってもらってすっかり気に入ってしまった、紹介制の『TWO LEAVES』に加奈を連れて行った時のことだ。
昨年末にできたこの店は、池尻大橋や三宿界隈に住むおしゃれな人たちのホットスポットになっている。
一度先輩に連れていってもらって以来、僕もよく通っている。たまたま池尻大橋で食事をしたので、食後にそのまま、加奈も連れて行くことにした。
なぜならわかりにくいエントランスに、紹介制という安心感。個室の方にはアートが飾られており、圧倒的におしゃれな空間…と、加奈が好きそうだなと思ったからだ。
「亮太、こんな素敵なお店によく来るの?」
「この前、先輩に紹介してもらったんだ。いいでしょ、ここ」
「うん。すごく素敵」
案の定、とても喜んでくれた加奈。
しかしこの日、僕が「やっぱり彼女は最高だ」と思ったことがある。
隣にたまたま、別の常連さんが座っていたのだが、僕は何度か会ったことがあるし、店で会うとたまに話す仲だった。
するとその方が、加奈に話しかけてきてくれた。
「亮太の彼女さん?」
「はい、そうです。初めまして、加奈と申します」
「加奈ちゃん!亮太から話は聞いてるよ」
「え〜そうなんですか?嬉しい。良い話だといいのですが(笑)」
「もちろんだよ!」
この二人の会話を聞いて、僕は思わずハイボールをクイっと飲み切ってしまった。
何げないことなのだけれど、加奈が、僕の友人や知人とも仲良くしてくれること。初対面の人でも、きちんと挨拶をしてくれて、臆することなく会話ができること。
簡単そうに聞こえるけれど、実はこれができる女性は意外に少ない。
「どこへ出しても恥ずかしくない」、なんて言うと上から目線で失礼だが、この先どんな場面でも、加奈と一緒にいると安心できると思う。
良い感じに酔いも回った帰り道。
「もう2年だね」
そう言う加奈の手を、僕は思わず握りしめた。
「そうだね。あっという間だな」
「本当に、私たちってケンカとかしないよね。2年の間に、ケンカしたことあった?」
「いや、ないな…。あとさ、加奈って束縛とかもしないよね。『いつ、誰とどこで飲んでたの?』とか言わないじゃん?」
加奈は圧倒的に、人として信用ができる。
だから僕も彼女を裏切らないようにしているし、この先も悲しませたくないと思っている。
「言っても意味がないというか…別に、亮太のこと信じてるし」
「そっか。ありがとう」
「こちらこそ。それより、寒いから早く帰ろう」
大前提として、加奈を尊敬している。
ただ結婚の決定的な決め手となったのは、タイミングと、自分に余裕ができたことが何よりも大きい。
そして加奈のちょっとした言動が、さらに結婚を早めさせるキッカケになった。
本当は3月くらいにプロポーズをしようかと思ったけれど、別に待つ必要はない。だから僕は、予定を早めて、2月中にプロポーズをした。
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この記事へのコメント
余計な一文。結婚を更に “決意した” 理由が加奈の人間性ではなく「どこへ出しても恥ずかしくないとの対外的評価に繋がっている。結婚の判断が彼女自身の事ではなく他人からの評価を優先したように感じてしまう。