2025.04.08
創業132年の歴史がありながら、『初音鮨』の4代目・中治 勝親方はさまざまな形で“初音劇場”といえるおもてなしを展開してきた。
昨年10月から始まった、親方の弟子による「第五世代コース」。なんと通常コースの半額以下という大盤振る舞いだ。その様子を目撃すべく蒲田へ向かった。
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第五世代のおもてなしを体験すべく潜入取材!
明治26年創業の老舗。蒲田という都南の下町にありながら、エンタメ性溢れるおもてなしで人気を博す予約困難店。
現在は、蒲田とミラノの2拠点で営業するなど話題には事欠かない気鋭の鮨店でもある。
当日、カウンターで出迎えていたのは、握り手の芳池大輝さんとサポート役の梅木省吾さん。
弟子とは聞いていたが、聞けば22歳と21歳という若さ。“カウンターで鮨を食べる”というちょっとした緊張感がほどける空気が漂う。
「第五世代コース」も親方と同様に一斉スタート制。ゲストがそろったところで、開幕。
R2-D2のごときかまどが登場し、名物の「シャリ切り」で派手に開幕
程なくしてカウンター内に登場したのは、移動式のかまど。実は一斉スタートにしているのは、このかまどのご飯の炊き上がりに合わせてのこと。
「こちらは蒸しかまどと申しまして、主に江戸の海運船でお米を炊くものとして使用されておりました」と芳池さん。
大森海岸の屋台から始まった同店の江戸前の伝統は弟子たちのコースでも取り入れられていた。
かまどの蓋が開かれると、シャリ切りが始まり、その所作にゲスト一同の歓声が上がる。
かまどには炭火が使用されているため、店内に熱気が伝わり、その中でシャリ切りが行われると酢の香りも漂ってくる。
そのまま切りたてのシャリを手渡しで試食させてもらえる。
「こちらは赤ん坊のシャリです。合わせたては酸を強く感じますが、これからの1時間半のコースでの味の変化もお楽しみください」
コースの序盤から盛り上がる仕掛けが“若手”ということを忘れさせた。
“初音”の真髄、ここにあり!五感をフル活用した体験型鮨は盛り上がる
お待ちかねのコースはまぐろの握りからスタート。産地の説明のあとは何やら皿の上にタネが置かれている。
「まぐろは常に泳いでいるため体温は28度。その温度が一番リラックスした状態だと考えて、お皿を50度に温めることで28度を狙っていけるようにしています」
若手ならではのセンスも光る握りのクオリティも侮れない
ほんのり温かいまぐろには、煮切りではなく塩をスーッと引いて提供する。
コースはこの後、本まぐろ中トロ、本まぐろタタキ、小肌と続き、その後は牡蠣など旬のタネで14貫、出汁巻き玉子とあら汁で〆る内容だった。
小肌は身表にして最初に皮目が舌に当たらないようにする親方の握り方をそのままに。
皿で身を温めて旨みを引き出している。
この日の産地は根室。「白子そのものの美味しさを味わってほしい」とあまり手をかけずに握られている。
ポン酢で食べると淡泊に感じる白子だが、こちらの握りは白子の旨みと酢飯が相性バツグン。
秋限定の滑り落ちない「ハートのいくら」も大人気。
親方席でもお酒を任される梅木さんの堂々たるプレゼンたるや!
お酒は、仕入れもするサポート役の梅木さんが担当。絶妙なタイミングでオススメを提案してくれる。ワイングラスでの提供など酒器にもこだわる。
写真は甘みと旨みのバランスの良い京都の「日日 秋津山田錦 自社田」¥2,200。
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コースが始まって3ヶ月ほどだが、伝統の江戸前の仕事とおもてなしが若手にしっかりと受け継がれていることに驚いた。
常連はもちろん地域の人の来訪も多く、終始和やかなムード。若手による約2時間は、大満足のお値打ちコースだった。
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