2024.11.21
オトナの5分読書 Vol.364. 不動産の本質
「お金を増やしたい」
このように考える場合、1番重要なのは、時代背景を大切にすることです。
私が高校を卒業して文化放送に就職をしたとき(1960年代)の月給は、なんと8,000円でした。
いま、低賃金と言われていますが、当時はこれでアパートを借りて生活していました。
結婚した時の給与は、月給1万6,000円でした。8,000円から見れば増えましたが、当時のトイレ台所付きの6畳間は、家賃が1万6,000円だったので、給与は家賃で消えました。幸い、妻が働きに出て、2万円近く稼いでくれたので生活は成り立ちました。
当時は、20円でコーヒを飲み、40円でランチが食べられました。こんな「低物価」「低賃金」でもチャンスがありました。なんと親父から「山を売ったから200万円、相続代わりにあげる」という連絡が入ったのです。
私は、新婚から1年後、埼玉の与野市(今はさいたま市)に一戸建ての分譲住宅を430万円で買いました。
あとから考えると粗悪な住宅でしたが、これが買い替え、買い替えで3軒目には八王子の東急不動産分譲住宅が2,150万円になり、バブル時代は6,600万円に化けました。
つまり、お金は頑張ってローンを組んで不動産を手に入れることで、「大化け」するのです。
思いがけないお金、少しのお金でも有効利用、浪費に回さなければ、大化けのチャンスを物に出来るのです。
この方式を頭にたたき込んでください。
お金がお金を生む法則を知る
お金をどうやって増やすか。
誰もが知りたいスキルですが、「コツコツためる」というのは、種銭くらいです。そこで、どうするか。それは企業ならどこでもやっている「借り入れ」です。
私は新婚1年後に一戸建てを買ったと書きましたが、渋谷区に住んでいた私が埼玉に家を買えたのは、7年返済の住宅担保のローンを組んだからです。
当時住宅ローンというのはありませんでしたから、普通ならばありえないやり方です。「ローンを借りる」「とにかく買う」この決断がなければ、マイホームは実現しませんでした。
「買うか、借りるか」
このような議論がありますが、私は、不動産は資産なので「買うべし」と言いたいところです。銀行も「貸してナンボ」。
貯金を引き受けるだけでは、利益は上がりません。銀行とのお付き合いでローンを借り入れた私は、主にファミリーマンションを手に入れ、それを貸し出し、後に転売して差益を得ました。
それもこれも、銀行からの借り入れで増えていった私の資産です。
私は、5年前に都心にマンションを買い替えましたが、相場は5年で2倍になっています。ファミリーマンションの東京の値上がりはすさまじく、ものすごい値上がりです。賃貸は、引っ越し自由ですが、このような資産効果は得られません。
昔から「持ち家」の人は信用力で有利ですが、持ち家、保有資産があると気持ち的に安心し、黙っていても資産価値が増えるという効果があります。
資産が増えるか、増えないかは、不動産でもわかりますが、その前に少し厳しくても「買っておく」という決断がなければ、いくつになっても家賃を支払う、インフレをうらやむということになります。
私には、娘1人と孫1人がいますが、彼らの住まいも今のような億ションになる前に、購入の手助けをしました。それは社宅マンションを交渉で買う、売っていないものを買ってしまうという「離れ業」での入手です。
これは、たまたま人脈でなし得たことですが、「不可能はない」、この私のポリシーでなし得たことでもあります。
何事も、最初に「成し遂げる」という胆力があれが、資産もお金もガンガン増えます。それができないのは「やらないであきらめる」という考え方です。
なんでも、やってみて、活路を広げる。このモチベーションが重要です。
お金が増えるか否か。それは技術だけではなく、「やるだけやってみる」ことが重要。最近は、ネット詐欺で大金を失う人が増えていますが、「誰かに頼る」「楽して想定外のリターンを望む」、この安易な考え方が、とんでもない被害のもとになるのです。
楽してお金が増えることはゼロです。これは絶対なので、心に刻みましょう。
5. 本書のココがすごい!
今回紹介した『85歳、現役・投資家のお金の哲学』石井 勝利著(SBクリエイティブ)のすごいところは下記に集約される。
①第二次世界大戦から現在までの経済の浮き沈みを見てきている著者の言葉に、説得力がある。
②不動産や株式投資などを例に、あらゆる分野で「お金を増やす」考え方の根幹を「哲学」として教えてくれている。
【著者】 石井勝利(いしい・かつとし)
経済評論家
早稲田大学政治経済学部卒。1939年生まれ。宇都宮工業高校から、高卒で文化放送に就職。働きながら夜学独力で大学を出た苦労人。
政党機関紙の記者を23年務めた後、住宅、金融等の著作、評論活動で独立。『日本経済新聞を120%読みこなす法』(10万部)、『マンガ版 生まれてはじめて株をやる人の本』(20万部)等で、ベストセラーを連発。
最近はデイトレ対応、チャートの読み方、5分足チャート、仕手株本などを手がけ、ヒットを飛ばす。投資生活45年超、著作は400を超え、安定したファンがある。
▶NEXT:12月12日 木曜更新予定
▶前回:「会社に行きたくないときは、どうしたらいい?」大人の素朴な疑問にお答えます
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