2023.06.21
SPECIAL TALK Vol.105令和のニューリーダーたちへ
1984年、ロサンゼルスオリンピックより種目として採用されたアーティスティックスイミング(旧シンクロナイズドスイミング)。
その華々しい舞台を悔しい思いでテレビ越しに見ていたのが、小谷実可子氏だ。
幼少期、偶然出合ったアーティスティックスイミングで才能が開花。
またたく間に国内一流選手に上り詰めるが、同時に挫折も経験した。その挫折をバネに4年後のソウルオリンピックでは銅メダルを獲得。
選手引退後は裏方として、東京オリンピック招致にも関わった。その小谷氏が56歳の今年、マスターズの選手として競技復帰する。
これまでの歩みを振り返りながら、競技復帰にかける思い、日本スポーツ界の課題まで大いに語ってもらった。
小谷 実可子氏 1966年、東京都生まれ。日本大学文理学部卒業。幼少の頃から非凡な才能をみせ、高校時代は単身アメリカにアーティスティックスイミング(旧シンクロナイズドスイミング)留学を経験。日本代表として、ソウル五輪では初の女性旗手を務め、ソロ・デュエットで銅メダルを獲得する。日本シンクロの女王に君臨したが、プール外に活動の幅を広げるために休養し、その間に長野五輪招致に携わる。バルセロナ五輪を視野に復帰して代表となったが、本番では出場機会を得られず同大会の後に引退。国連総会に民間人として初めて出席した経験を持ち、五輪・教育関連の要職に数々抜てきされた。世界大会のリポーター、東京2020招致アンバサダーを務めるなど国際的に活動する一方、自身がコーチを務めるクラブでアーティスティックスイミングの魅力を伝えている。
金丸:本日はアーティスティックスイミング選手の小谷実可子さんをお招きしました。お忙しいところ、ありがとうございます。
小谷:こちらこそ、お招きいただき光栄です。
金丸:今日の対談の舞台は港区白金台のフレンチ『CIRPAS』です。店名は「サーキュレーション」と「パッション」を合わせた造語だそうです。吉田 能シェフは銀座の星付きフレンチ『ドミニク・ブシェ トーキョー』で腕を振るっていた実力者であると同時に、80万以上の登録者を誇る人気YouTuberとしてもご活躍されています。
小谷:料理もとても楽しみです。
金丸:小谷さんは1988年のソウルオリンピックに出場されたオリンピアンですね。
小谷:当時はシンクロナイズドスイミングといいましたが、私はソロとデュエットで銅メダルをいただきました。
金丸:競技を引退されてからは、オリンピックの招致活動に参加されていますね。
小谷:長野冬季大会、2008年の大阪、2016年の東京、そして2020年東京大会と、4回の招致活動に携わりました。
金丸:そして見事、東京オリンピックを招致できた。
小谷:私はアスリートアンバサダーの一員として活動しました。実は、アスリートアンバサダーは現役選手が多いのですが、競技から離れていても、できることならなんでもお手伝いしたいという気持ちが強くて。
金丸:現役選手からすれば、小谷さんのような方がいてくださって心強かったでしょう。
小谷:2020年の招致活動は、それまでとは明らかに違っていましたね。2011年の東日本大震災で、アスリートたちは自分たちの社会的な役割を改めて自覚したし、翌年に開催されたロンドンオリンピックで日本選手が活躍し、日本で多くの人が勇気づけられたスポーツの〝チカラ〞もあって、2020年の招致は、これまでよりも成熟した活動ができたと思っています。
金丸:小谷さんは長年裏方として活躍されていましたが、今度また競技に戻られるそうですね。
小谷:そうなんですよ。今年の夏に開催される世界マスターズ水泳選手権に参加する予定です。30年ぶりに競技に復帰するので、毎日トレーニングに励んでいます。今、私の頭の中は鹿児島のことでいっぱいで。
金丸:えっ!?なぜ鹿児島?
小谷:大会が日本で開催されるんです。会場は福岡市、熊本市、鹿児島市の3都市に分かれていて、アーティスティックスイミングの会場が鹿児島なんです。
金丸:そうなんですか。まったく知らなかった。
小谷:金丸さんが鹿児島のご出身だとお聞きしていたので、てっきり、そのつながりで呼んでいただけたのかと(笑)。
金丸:いや、偶然です(笑)。
小谷:私は鹿児島会場で、8月5日から10日まで毎日出場しています。チケットも必要ないので、ぜひいらしてください。
金丸:私もハンドボールチーム「ジークスター東京」のオーナーを務めており、日本のスポーツのあり方について、小谷さんとぜひ意見を交わしたいと思っています。今日は小谷さんの生い立ちから今に至るまでをじっくり伺いたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
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