2023.06.21
SPECIAL TALK Vol.105
小さい頃からおてんば。9歳で全国優勝を果たす
金丸:ところで、「シンクロナイズドスイミング」から、どうして名前が変わったんですか?
小谷:いろいろな説がありまして。「シンクロナイズド」は「同調させる」という意味ですが、IOC(国際オリンピック委員会)の偉い方が「ソロは同調しないじゃないか」と言ったらしいとか。
金丸:一理ありますね。
小谷:もっとも、ソロの場合も曲と同調して演技をするのは変わらないですけどね。
金丸:だけど私は「アーティスティック」のほうが、よりふさわしいと感じます。だって、デュエットやチームだって、みんなが同じ動きをしているわけじゃない。それぞれが違う動きをしても、総合的にひとつの演技として成り立つわけだから、まさしくアートですよ。
小谷:ありがとうございます。シンクロナイズドスイミングは、1984年のロサンゼルスオリンピックで種目として認められるまで、ずっとマイナーな競技でした。私は小学校の時にシンクロに出合いましたが、当時は「シンクロ」といってもなんのことか誰も知りませんでした。だから、私の周りは「せっかくシンクロという名前が浸透したのに、どうして変えちゃうの」という声ばかりで。私もマイナスの感情を抱いていましたが、金丸さんからポジティブなご意見をいただけて、とてもうれしいです。
金丸:小学生でシンクロに出合ったということですが、改めて順に聞かせてください。まず、お生まれはどちらですか?
小谷:東京生まれの東京育ちです。子どもの頃は渋谷区の神宮前に住んでいました。
金丸:東京のど真ん中ですね。
小谷:でも生まれた当時は、まだ何もないところでしたよ。表参道の開発が一気に進んだのは、小学校の頃です。
金丸:小谷さんはどんなお子さんでしたか?
小谷:すごくおてんばでしたね。
金丸:今の雰囲気からも、そんな感じがしました(笑)。
小谷:親からもよく「何度も幼稚園に連れ戻した」と聞かされていました(笑)。
金丸:「連れ戻した」ですか?
小谷:はい。私には同じ幼稚園に通う、ふたつ上の姉がいて。
金丸:ということは、小谷さんが年少の時、お姉様は年長。
小谷:そうです。年少の時、歌ばかり歌わされるのが嫌だったみたいで、姉が年長さんのクラスで楽しそうに活動しているのを見て、自分も交ざろうとしたら「ダメ」と追い返され。だから「つまんない!」って幼稚園を脱走したみたいです。何度も。
金丸:気に入らないと脱走するタイプ(笑)。幼稚園生なのにすごい行動力ですね。運動神経も良かったんですか?
小谷:体を動かすのは好きでしたね。両親はアスリートではありませんが体育会系で、父はアイスホッケー、母は陸上を部活でやっていたそうです。
金丸:では、水泳に出合ったきっかけは?
小谷:姉ですね。姉は私と違って、体があまり丈夫じゃなかったので、お医者さんにすすめられて、近くの国立競技場の水泳教室に通っていました。姉の送り迎えについていくうちに、「私もやりたい!」って。
金丸:「妹はお姉ちゃんがやっていることを全部やりたがる」と聞きますが。
小谷:まさにそれですね。水泳教室に通える年齢に達していなかったんですけど、私の熱意が通じて、特別に認めてもらいました。
金丸:最初はシンクロではなく、普通の泳ぎを?
小谷:はい。そして、これはたまたまですが、私を担当してくださった先生の旦那さまが、かつて日本にシンクロを取り入れた方だったんです。
金丸:運命ですね。
小谷:それで、ある時「シンクロやってみない?」と誘われました。9歳の時です。それまで見たことも聞いたこともなかったのですが、見よう見まねでやってみたらすごく上手だったらしくて。技もどんどんできるようになり、「試合に出ましょう」と言われるまま出場した大会で、優勝して。
金丸:えっ?それはどんな規模の大会ですか?
小谷:全国大会です。
金丸:いきなり全国優勝!
小谷:始めてから4ヶ月でしたね。
金丸:とんでもない才能です(笑)。
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