夏こそ旬の蝦夷鹿を季節のキノコと一緒に
ジビエは、どれも冬本番!と思っていたらさにあらず。
「蝦夷鹿の旬は、むしろ今。上質な草を食べている8月から、初雪の降る前、10月頃までが脂ものっていて旨い」とは、六本木『ラシャッス』の依田誠志シェフ。冬は、痩せて味も落ちるとか。自らも野山を駆け回り、仕留めたジビエを扱う依田氏ならではの説得力のあるひと言だ。
北海道は道東で仕留めた鹿は、下処理も完璧。「手早く内臓をとり、きちんと血抜きをするとともに肉を冷やすなどの手際良さが大切」なのだ。扱う部位はロースうちもも。タイムやニンニクと共にオリーブ油で2週間マリネした後、炭火でゆっくり火を入れている。付け合わせの夏キノコも、依田氏自身が山で採取したものだ。