私にふさわしいオトコ Vol.10

「誰か来てるの…?」夫婦喧嘩で家出していた妻が、1週間ぶりに帰宅。玄関で見知らぬヒールを見つけ…

『20代のうちに結婚したほうがいい』

一昔前の価値観と言われようとも、そう考える女性も少なくはない。

そんな焦りにとりつかれ、30歳目前でスピード婚をした広告デザイナー・穂波。

しかし穂波は、すぐに後悔することになる。

「なんで私、焦ってプロポーズをうけてしまったんだろう」

私にふさわしい男は、この人じゃなかった――。

◆これまでのあらすじ

颯斗の会社の周年パーティーで、穂波は意を決して颯斗に思いを伝える。しかし、颯斗から、冷たいリアクションをとられるのだった。

▶前回:結婚後に、運命の男を見つけた女。「離婚するから付き合おう」と自信満々に告白した結果…


周年パーティーから引き上げた穂波は、逃げるようにホテルの部屋へと戻ってきた。

「颯斗…どうしてなの」

ドレスを脱ぎ捨て、大きなベッドにうつ伏せに倒れ込む。

押せば絶対になびくと思っていたのに、颯斗は「勘違いさせちゃった?」と迷惑そうに言ったのだ。

「あーーー」

失望と羞恥で、消え入りたい気持ちだ。まくらに顔をうずめ、言葉にならない声を出す。

ひとしきりもがいたあと、はっとした。

― 私、今からどうすればいいんだ?

一樹のもとに帰りたくはない。かといって颯斗をあてにもできない。途方にくれたとき、スマホが震えた。一樹からのLINEだ。

一樹:心配なので、いい加減、返事ください。どこにいるの?

一樹からの通知を放置していたせいで、着信とメッセージが溜まり、未読件数が32件にのぼっていた。

トークを開くと「帰ってきて」という旨のメッセージが、毎日送られてきてる。

「とりあえず…帰るか」

いつまでもホテルにいるわけにもいかない。観念した穂波は、荷物をスーツケースに入れ、麻布十番のマンションへと戻った。

「ただいまー」

1週間ぶりにドアを開けたその時、穂波は固まる。

玄関に、自分のものではないヒールの靴がきれいに揃えられているではないか。

「え?なに?誰か、来てるの?」

長い廊下を進み、リビングへと続くドアを開ける。

この記事へのコメント

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No Name
一度でも裏切る人は必ずニ度も三度も裏切るから、一樹も歩み寄ってあげる必要ないのに。何だか穂波の思う壺でイライラする。来週はまた一樹から颯斗の方に行くんでしょう?
2022/11/04 05:1799+返信3件
No Name
二人で結婚式の打ち合わせに来ているのに一樹を放置して颯斗の元に駆け付けるんだろうな
2022/11/04 05:3674
No Name
お姑様が割と穏やかな人っぽいからよかったけど、気の強い人だったら穂波ビンタされてたかもよ。「お義母さんみたいな人生なんてごめんです」は言い過ぎ!
2022/11/04 05:4669返信1件
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