ほの暗いカウンターが、大人の鮨デートに効く!ワンランク上の東京の名店4選

4.世田谷区民が足繁く通うムーディーな実力派
『経堂にし岡』


経堂、成城といった世田谷の高級住宅地に住む大人たちがその開店に歓喜し、足繁く通う店がある。

27歳という若き職人が魅せる熟成鮨の世界へ。

バーのようなハイカウンター、ハイチェアも非日常感を後押し。艶っぽい空間、立地ともに“世田谷の隠れ家”として申し分ない


どこかのんびりした空気感漂う商店街を抜け、住宅街へと差し掛かる。

本当にここ?思わずそうふたりで顔を見合わせてしまうほど普通のマンションだが、『経堂にし岡』は確かにその場所にある。

入ってすぐ目に飛び込んでくるのは、波打つ白のカウンターバック。暗闇の中、目が慣れると浮かび上がる松、おひつ、包丁。

まるで侍映画のような世界観に、これから何が始まるのか、高揚は一気に加速する。だが、登場するのは強面の侍、ではなく柔和な表情を浮かべた若き大将だ。

“魚オタク”を自認する西岡洋介さんは、元は和の料理人。

魚の個体差を見極め、それぞれを“食べ頃”で寝かせる熟成の技術は「独学で研究した」というが、ひと口食べれば、“本物”と確信させるに十分。

世田谷の美食家たちを中心に、次々とファンを増やしている。

「バーみたいな鮨店があるんだけど、行かない?」。そんな誘い文句で、彼女を連れ出したい。

鮨経験値の高い大人も唸る、一流の貫禄漂う熟成技の数々


青柚子の風味がさわやかに香る「あいなめの葛たたき」。


背トロと呼ばれる血合いの下の部分を、2ヶ月熟成。

夏のまぐろらしい酸味と旨みが、最高のバランスで口の中で溶けていく。


こちらも2ヶ月熟成した、メカジキのヅケ。

ザクッとした食感、余韻を残す甘み、ほのかな脂、全てが渾然一体となって押し寄せる。握りの〆に供される自信の一貫。

全て「おまかせ」(16,500円)の一例(※仕入れによって、多少変動あり)。

中盤でお目見えする“混ぜ鮨”は見逃せない!


長良川の天然の鮎を塩焼きにし、内臓を骨ごと細かくほぐす。そこに赤酢の効いたシャリを加え、“混ぜ鮨”に。

「鮎の醍醐味である内臓の苦味を味わってもらうには、握りではなくこれがベストなんです」。

ツマミと握りを交互に出す構成も、酒飲みにはたまらない。

目印は、壁に埋め込まれた黒い看板!


地下へと続く少し勾配のある階段。

まるで秘密基地へと通じるようなファサードに、扉を開ける前からワクワクする。中は一切うかがえない。


東京都調布市出身。地元の和食店で修業するも、コロナ禍を機に退職。一念発起し、2021年3月に自身の店を構える。

趣味は釣り。

◆2軒目に誘うなら、すぐそばのBARへ◆

『経堂にし岡』から徒歩4分


洋酒の種類は200以上!気軽に立ち寄れる“正統派”
『月の花』


各国のウイスキーをはじめとした洋酒のラインナップが充実。

オーセンティックなサービスを提供しながらも、季節の果物の仕入れを欠かさず、フルーツカクテルは常時10種前後を展開。



カウンターのムードひとつで、鮨デートの成功率はぐんと上がる!

ワンランク上の東京の大人になれる名店へ、ぜひ足を運んでいただきたい。

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今月の『東京カレンダー』は「艶やかな鮨店」を特集!大切なあの人を「鮨」で誘い出したい。

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