2022.07.18
トラップ~嵌められた男と女~ Vol.20恋に落ちると、理性や常識を失ってしまう。
盲目状態になると、人はときに信じられない行動に出てしまうものなのだ。
だからあなたもどうか、引っ掛かることのないように…。
恋に狂った彼らのトラップに。
「トラップ~嵌められた男と女~」一挙に全話おさらい!
第1話:マッチングアプリにハマった女が取った、危険すぎる行動
「ねぇ正美、これ知ってる?」
ある日のランチタイム中、同期の乃々花がスマホ画面を差し出してきた。
そこには、ピンクの文字で『About yourself ~あなたのレベルにマッチした男性と素敵な結婚を~』と、表示されている。
「マッチングアプリじゃん。乃々花、婚活始めたんだね」
「…ただのマッチングアプリじゃないのよ、よく見て」
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第2話:経営していた会社が倒産し、負債を抱えた夫を「捨てる」と決めた女。しかし1週間後、まさかの展開に…
私たちは、なかなか子どもを授かることができず…。不妊治療をめぐって気持ちがすれ違うなか、直也の会社の経営状況が悪化し、酒に頼るようになったのだ。
だが私には、彼と別れることができない理由があった。…事業に失敗した父親の借金を、肩代わりしてもらっていたから。その額、数百万円。簡単に離婚はできない。だから、こうして我慢するしかなかった。
「ふう、やっと片付いた…」
一通り部屋の掃除を終わらせると、私はいつものようにスマホのブックマークを開く。“あるサイト”を見るためだった。
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第3話:早朝6時、年下彼女から突然の着信が…。電話口ですすり泣きながら懇願された、まさかの内容とは
23歳の真理奈は、5年の下積みを経て、昨年ようやくブレイクした9人組女性アイドルグループ・CHICKのメンバーだ。
今年に入って、やっと地上波の音楽番組に出演できるようになった矢先のスキャンダル。
「いつか週刊誌に追いかけられるようなアイドルになりたい」と語っていた彼女のことを思い出しながら、複雑な気持ちになる。
そのとき、スマホの向こうで大きく息を吸い込んだ真理奈が、声を潜めてこう言った。
「…ねぇ、慶介。お願いがあるの」
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第4話:お泊まりデートの当日、彼が待ち合わせ場所に現れなかった…。女が後から知った、酷すぎる理由
「男のせいでひどい目にあった」と語る母は、自分が認めた相手と結婚するまで、私が家を出ることを許さなかった。さらに30歳まで結婚してはいけないと、ありえない約束までさせていたのだ。
そんな話を、竜人は嫌がらずに最後まで聞いてくれた。
― 告白されただけなのに、結婚の話までしちゃった。引かれたかな…。
しかし竜人から飛び出したのは、思いもよらない言葉だった。
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第5話:交際中の彼氏が、突然元カノと復縁することに…。女がいきなり乗り換えられてしまった、そのワケは
「ごめん、打ち合わせが長引いちゃって。何があったの?」
私のプライベートな情報がネット掲示板に書き込まれていた件について話すと、ルイは自分のことのように怒ってくれた。
「ほんと、ひどい話だよね。…でも、なんでバレたんだろう」
「それが全然わからないの。伸英と付き合ってることは、仲のいい人にしか言ってないし」
ルイは氷だけになったアイスコーヒーをすすると、スマホを手にした。
「…もしかして、あの子かも」
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第6話:「実家に出戻るから別れよう」と言う彼女を追って、新幹線に飛び乗った男。車内で見てしまったモノとは
ホームにすべりこんできた、のぞみ2号車の自由席に入る。しかし彼女は見当たらない。そのまま1号車に移動すると、通路側の席に美しい黒髪ストレートの後ろ姿が見えた。髪だけで、すぐに雅だとわかる。乗車してくる人をかきわけて彼女のもとへ向かうと、声をかけた。
「雅…」
ゆっくり顔を上げた彼女は微笑み、僕の目を見つめている。
「正吾くん、来てくれたのね」
その笑顔にホッとした、次の瞬間。僕は後ろから、ふいに肩を叩かれたのだ。
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第7話:「結婚しよう」と言うが、具体的な話はしない彼。すると平日の昼間、バッタリ遭遇してしまった恋人が…
7年間、恋愛記事を中心に何本もヒット企画を手掛けてきた私。読者からは「恋愛マスター」と呼ばれ、相談のコメントやメールは後をたたない。
だが実際の私は、自分の恋愛に悩んでばかりだ。多忙を極める光彦とは平日の夜しか会うことができず、喧嘩も多かった。
最近、彼から「結婚しよう」という言葉が出るものの、それ以上の具体的な話は出てこない。
本当に、私と結婚したいと思っているのだろうか。不安な気持ちを振り払うようにTwitterを開くと、私の記事を引用して絶賛する1件の投稿が目に入った。
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第8話:男と一緒に住んでいながら、御曹司との結婚をたくらむ29歳女。予想を遥かに上回る、その理由とは
合格通知を見た孝之は、俯いたまま黙っていた。ちなみに3年前から一緒に暮らしている彼は、大美賀グループ法務部の社員だ。
「2ヶ月間は、外部との連絡も禁止になるの。私がどこにいるかも、何をしているのかも教えられない。孝之、ごめんなさい」
「…俺、待ってるから」
そうつぶやく彼の横で、私はスーツケースに荷物を詰め込み、最長2ヶ月間に及ぶ『マリッジ・チャンス』の旅への準備を始めた。
…愛する孝之を残して。
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第9話:2年前に別れた元カレを忘れられず、職場まで押しかけた女。そこで見てしまった衝撃的な光景
私はこっそりチケットを買うと、誠也が手掛ける舞台を見に行った。そしてルックスだけでなく、彼の作り出す斬新で痛快な物語の虜になったのだ。
それから私は、誠也が脚本を担当した舞台はすべて観劇。猛アプローチの末、彼と付き合うことになった。
しかし誠也は、何年経っても売れない劇作家から抜け出せなかったのだ。そんな彼を厳格な父に紹介することは、到底できなかった。
結局私は、将来性のない誠也に見切りをつけて別れ、良助と付き合うことを決めたのだった。そんな過去を思い出していた、そのとき。ふいにスマホが震えた。
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第10話:結婚まで考えた元カノと再会し、4年ぶりに一夜を共にした直後…。女から聞かされた衝撃の事実
時刻は22時を回り、会はお開きとなった。僕は新宿で同級生たちと別れ、小田急線に乗り込む。
― いつまで引きずってるんだ、俺は。葉子のことはもう忘れよう。
そう自分に言い聞かせ、代々木上原駅のホームに降り立ったそのとき…。人混みの中に、見覚えのある後ろ姿を見つけた。柔らかそうなショートボブの髪が、ふわふわと揺れている。
「えっ、葉子…!?」
思わず大きな声をあげてしまう。その声にゆっくりと振り返った彼女の耳元には、大きなシルバーイヤリングが光っていた。
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第11話:「結婚前に妊娠してしまう」という目標を達成した女。それは、ある“最低な秘密”を隠すためで…?
僕の父である夏原裕次郎は、デビュー40周年を迎えたベテラン俳優だ。23歳のときに刑事ドラマでブレイクして以来、甘いルックスと渋い声のギャップで、今もマダムを中心に人気を博している。
「…残念ながら俺は、母さん似だな」
「失礼ね~」と口をとがらせる母さんを見て、美紀がクスクスと笑った。
「ぜひ今度、お父様にもご挨拶させてください」
そう言って、彼女がもなかを口に運ぼうとしたそのとき、玄関から声がした。
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第12話:3年ぶりに片思いの相手と再会したのに。全身をなめまわすように見てきた男が、言い放ったのは…
彼と出会ったのは大学3年の春。同じゼミを専攻していた斉藤くんに初めて笑いかけられた瞬間、私は恋に落ちたのだ。それは完全なる一目惚れだった。
ムードメーカーの彼は男女問わず人気者で「同級生に告白された」という噂も絶えなかったが、なぜか彼女はいなかった。
「そういえば斉藤って、木内と仲いいよな。あいつどう思う?」
その声にドキッとする。実は何かと理由をつけて一緒に課題をやったりと、距離を縮めてきたのだ。
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第13話:週に1度、同じタワマンに住む他人の夫と“ホテル密会”する女。呑気な35歳人妻に、下った天罰は…
「ねえ、礼香さん。メリーさんって知ってる?」
ある日のランチ終わり。マンションのエントランスで、ママ友の佳乃さんが声を潜めながら言った。
「えっ、昔に流行った都市伝説のこと?『今、あなたの家の前にいるの』って電話がかかってくるやつ」
「そうそう!うちのタワマンの、最上階に住んでるらしいの」
突然飛び出した怪談話。思わず鼻で笑ってしまった私を横目に、佳乃さんは話を続ける。
「高層階に住んでるママの間では、けっこう有名な話よ?メリーさんに会うと不幸が訪れる、って」
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第14話:「結婚が決まった」と言い、相手との2ショット写真を見せてきた親友。その画像に女がゾッとしたワケ
何を聞いても、樹のこととしか思えない。私は意を決して口を開いた。
「…あのさ、芽衣。もしかしたら私たち、おんなじ人と付き合ってるかも」
「えっ?何言ってるの、麻耶」
「彼氏の写真ある?…せーので、お互い見せ合おう」
彼女が見せてきたスマホの画面には、照れくさそうにカメラから視線をそらす樹と、笑顔の芽衣が写っていた。
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第15話:クレカの明細を確認したら、夫が月に200万も使い込んでいた。その理由を問い詰めると、まさかの…
帰宅ついでにポストを覗き込むと、前の住人のものと思われる郵便物が届いていた。
「転居届、出し忘れたのかな?…って、前に住んでた人も新婚夫婦だったんだ」
それは目黒にある結婚式場から届いた『結婚1周年お祝い』のハガキだった。宛先には、矢野聡・彩香様と書いてある。
郵便局に届けようか迷ったが、私はちょっと後ろめたい気持ちで、それをごみ箱に捨ててしまった。
…このときの私はまだ、今の幸せな生活が長くは続かないことを知らないでいたのだ。
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第16話:6年交際した彼女との別れを受け入れきれず、コッソリ女を尾行した男。そこで見てしまったモノは…
別れを受け入れきれず仕事を早退してタクシーに乗り込んだ僕は、マンション前で降車して部屋に戻った。が、そこに真由子の姿はない。
窓から辺りを見回すと、山下駅へ向かって歩く彼女の姿を見つけた。
「真由子!」
僕は彼女の背中を、全速力で追いかけた。…しかし、次の瞬間。見知らぬ男が親しげに真由子へ話しかけているところを、目撃してしまったのだ。
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第17話:ダサい女友達を“引き立て役”として見下していたら…。ある食事会で女が受けた、自業自得すぎる仕打ち
「…良子さんは、志保さんとお友達でしたっけ?」
「あぁ、そうです。友達っていうか、志保は大学の同級生で…」
数週間前。「彼氏と別れたから、誰か紹介して?」と志保に泣きつくと、彼女はすぐに食事会をセッティングしてくれた。
地味でダサい志保と2人きりで遊んだことなど、一度もない。けれど、男性から“女友達”としての信頼が厚い彼女と仲良くしていると、こうやって素敵な人との出会いが舞い込むのだ。
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第18話:夫がソファの下で見つけた、動かぬ証拠。妻に浮気を問い詰めると、予想もしなかった“暴露”を始め…
「なあ、弥生。今からバーに行かないか」
そう言いながら今にも雨が降り出しそうな灰色の空を、タクシーの窓から見上げる。僕は妻の弥生を誘って、西麻布交差点近くのバーへと向かった。
「西麻布に行くなんて久々かも」
「ああ、久しぶりだ。…僕は、ね」
含みのある言葉がつい、口をついてしまう。タクシーを降りて路地裏に入ると、僕は住宅地にひっそり佇む白い建物の前で立ち止まった。
第18話の続きはこちら
第19話:不貞がバレ、風呂あがりに全裸で謝罪する男。どうしても離婚を回避したい夫は、さらなる奇行に走り…
育児も家事もすべて妻に任せきりだった。もちろん、娘が生まれてからは夫婦の営みも一切ない。
そんなとき、僕の前に佐知が現れたのだ。美紀子とは真逆のおっとりしたタイプの彼女に、僕はどうしようもなく惹かれてしまったのだった。
「1回だけなんだ!もう絶対しないから、離婚だけは…」
僕は全裸のまま、必死に土下座する。しばらくすると、美紀子が小さくため息をついた。
「わかった、考え直してあげてもいいわ。…ただし条件がある」
第19話の続きはこちら
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