20代後半から30代にかけて訪れる、クオーターライフ・クライシス(通称:QLC)。
これは人生について思い悩み、若さだけが手の隙間からこぼれ落ちていくような感覚をおぼえて、焦りを感じる時期のことだ。
ちょうどその世代に該当し、バブルも知らず「失われた30年」と呼ばれる平成に生まれた、27歳の女3人。
結婚や仕事に悩み、揺れ動く彼女たちが見つめる“人生”とは…?
独身を貫く代理店女子・葵(26)の場合
「もう、27歳になるのか…」
24時、スマホに映し出される日付が変わる。
あと1ヶ月で27歳の誕生日。まだ若いと思っていたけれど、26歳と27歳では何かが大きく違う。
私はベッドにぐったりと倒れ込み、大きなため息をついた。
新卒で広告代理店に入り、営業部へ配属となった私。それから5年が経ち、今年も新卒が配属され、私は焦燥感を感じ始めた。
もう新人ではないし、そうかと言って上の世代のようにすべてを完璧にこなせるわけでもないからだ。
最近同期が1人辞めた。転職活動をしている友人もいる。
年収はようやく700万円を超したけれど、そこから家賃や光熱費、食費。それに美容代や交際費に、定期の少額投資と毎月5万円の積み立て貯蓄を引いたらほぼ残らない。
― 私、このままでいいのかな。
SNSを見ると、同世代でもやたらといいブランド物を持っている人たちもたくさんいる。もっと稼いでいたり、輝いている子もいる。
「何だか中途半端だな…」
もっといい暮らしがしたいけれど、それを声に出して言うのは恥ずかしい。いい人と出会って早く結婚したい気持ちもあるけれど、仕事も諦めたくない。
そんなふうに思い悩んでいた私に、ある夜、衝撃的な出会いがあったのだ…。
この記事へのコメント
何の連載をしたいのか今イチ分からなかった。
たまに平成生まれと昭和生まれをやたらと区切ろうとする話とかありますが、違いがあるとしたらSNSの使い方くらいじゃないですかね。
金銭感覚に関してそこまで...続きを見るズレているとも思えないのですが。