東カレ若手編集部員の乙見(愛称:オツミン)には、社会に出たからには果たしたい野望があった。
「もっと稼げるようになりたい!」
そんな彼女のもとに舞い込んだ、「転職企画」を担当してほしいという上司からの依頼。
編集という立場を利用して凄腕ヘッドハンター2名からノウハウを学び、あわよくば自らも年収1,000万円超えの転職を企むオツミン。
前回、転職市場の最新の動向を取材し、年収1,000万円への道に対する思いをさらに膨らませた彼女は、2人のヘッドハンターから転職を成功させるための秘訣を聞き出そうともくろむ―――
前回の記事はこちらから
2022年は転職のチャンス?専門家に聞く、最新の転職トレンドと年収アップできる業界予想
教えてくれるのはこの2人!
丸山アレクサンダー氏
外資系ヘッドハンティング企業で東南アジア地区600人のトップに立ち、アジアレコードを樹立した経歴を持つ凄腕ヘッドハンター。現在は独立してTM Agency, Inc.を経営。金融・FinTech・IT・コンサルティングファームを中心に、正社員・業務委託・派遣の支援をしている。
森本千賀子氏
獨協大学卒業後、リクルートに入社。人材採用コンサルティングを推進。2012年NHK「プロフェッショナル~仕事の流儀~」出演。2017年株式会社morich設立。採用支援を中心に、企業の課題解決に向けたソリューションを幅広く提案。理事・社外取締役等も務め、パラレルキャリアを意識した多様な働き方を体現。Web連載のほか『本気の転職』など著書も多数。2022年2月には日経新聞夕刊「人間発見」の連載にも取り上げられる。
オツミン
東カレ WEB編集部員 迷える転職子羊
▽INDEX
1. 自分に当てはまっていないか注意!転職に失敗する人の共通点
2. 異業種への転職でも年収アップできる人の特徴
3. 大手出身のライバルにも勝てる!中小・ベンチャー企業出身者の強みとは?
自分に当てはまっていないか注意!転職に失敗する人の共通点
乙見:2020年半ばに新型コロナによる影響を強く受けるも需要は急速に回復し、2020年もプラス成長。
2020年から2025年の年間平均成長率は9.3%、特筆すべきはデジタル関連のビジネスコンサルティング市場で、2025年までの年間平均成長率は30.1%で高成長を維持、か。
…年収1,000万円超えを目指すなら、やっぱりコンサルか。けど、金融、商社も捨て難いなあ。
丸山:乙見さん、スマホ見ながら独り言を呟くその姿、かなり不気味だよ(笑)。
乙見:あ、丸山さん。お疲れさまです。いま、国内コンサル市場の動向調査レポートを見ていたところです。
丸山:なるほど。コンサルはかなり注目されていますからね。
ベンチャーだけでなく、超有名大手企業からスピンアウトしてコンサルファームを立ち上げたりするケースも増え始めています。
乙見:それだけ需要があるってことですよね。
丸山:そうですね。たしか乙見さんと同世代くらい、20代半ばだったと思いますが、大手のコンサルにいた男性が小規模のベンチャー系のコンサルファームからオファーを受けて、年収900万円だったのが1,200万円になった人がいらっしゃいました。
乙見:大手からベンチャーに転職しても、年収アップにつながるんですか?
丸山:大手からベンチャーに行くとなると、それなりにリスクをとるということにもつながります。
その点、コンサルの場合は、体力のある企業に限りますが、リスクをとったことに対しては報酬を出そうという「リスク=リウォード」というカルチャーがあって、年収が上がることもあります。
森本:だけど、注意も必要よ。
乙見:あ、森本さん。お疲れさまです。
森本:前回にも言ったけど、転職には同じようなケースの2人でも、一方は成功し、一方では失敗する人がいる。
乙見:その、成功する人と失敗する人の違いって、なんですか?
森本:論より証拠、実例を見ていったほうが早いわね。
乙見:はい、お願いします!
森本:これは小売業界の中堅企業での話だけど、候補者は「本部スタッフ」「統括部長」のポジションに応募してきたの。
前職では大手企業で働いていて、その経歴は申し分なかったのだけれど、結局は破談になった。
乙見:え…、不倫がバレたとか?
森本:採用企業側としてはね、まずは自社の販売やサービスを体験してもらい、現場の課題をキャッチアップして経営戦略に生かしてほしいと思って、まずは候補者を店舗に配属しようとしたの。
「まずは会社のいちメンバーとして組織に馴染んでもらって、既存社員に認められた上で昇格させたい」という思惑もあったんだけど、候補者はそうした考えに頭がまわらなかった。
ほかにも、「これは私がすべきでしょうか?」と自分の業務に線引きしてしまい、せっかく転職したのに期待していたキャリアにつながらなかったという人もいるわ。
乙見:転職は、自分のキャリアをリセットして、幅広い業務に柔軟に対応する心構えが必要…ということですね。メモ、メモっと。
丸山:ところで乙見さんは、もっと違うことも聞きたいんじゃないですか?たとえば、異業種での転職は可能なのか、はたまた年収アップは狙えるのか、など。
森本:あら?もしかしてオツミンは転職を考えてるの?
乙見:…いえ、あの、知り合いが、ちょっと。でも、それって可能なんですか?
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