2020年4月に国内で初の緊急事態宣言が発令されて以来、まもなく2年が経とうとしている。
短いようで長いコロナ禍で、人生観を見つめ直したという人は多いだろう。
とくに仕事に関しては、今後のキャリアパスや自分が本当に成し遂げたいことについて、真剣に考えた人も少なくはないはずだ。
ここにも同じく、悩んだ末に「スキルを活かしてもっと稼げるようになりたい!」と、密かに転職願望を温める女性がいる。
東カレWEB編集部員の乙見(愛称:オツミン)だ。
転職して「あわよくば年収1,000万円超えだ」なんて野望を抱き、取材を口実に凄腕ヘッドハンター2名からためになる話を聞き出してきた。
当連載では、そんなハイクラス転職のノウハウをご紹介していく。
1回目となる今回は、最新の転職事情について。いまだコロナによる混乱が収まらぬ中、そもそも転職は可能なのだろうか?
教えてくれるのはこの2人!
丸山アレクサンダー氏
外資系ヘッドハンティング企業で東南アジア地区600人のトップに立ち、アジアレコードを樹立した経歴を持つ凄腕ヘッドハンター。現在は独立してTM Agency, Inc.を経営。金融・FinTech・IT・コンサルティングファームを中心に、正社員・業務委託・派遣の支援をしている。
森本千賀子氏
獨協大学卒業後、リクルートに入社。人材採用コンサルティングを推進。2012年NHK「プロフェッショナル~仕事の流儀~」出演。2017年株式会社morich設立。採用支援を中心に、企業の課題解決に向けたソリューションを幅広く提案。理事・社外取締役等も務め、パラレルキャリアを意識した多様な働き方を体現。Web連載のほか『本気の転職』など著書も多数。2022年2月には日経新聞夕刊「人間発見」の連載にも取り上げられる。
オツミン
東カレ WEB編集部員 迷える転職子羊
▽INDEX
1. 今の時代に転職は「あり?」or「なし?」
2. 年収アップを目指す人にオススメな業界ベスト3
3. 年収が倍も?注目業界で特に年収アップが期待できる職種とは
4. 結論!アノ分野に関するスキルがあると、最も稼げる!
今の時代に転職は「あり?」or「 なし?」
乙見:あの…転職するのに、今のタイミングってどうなんでしょうか。
森本:コロナ禍となって約2年が経ち、予測不能な未来に対し、採用活動を縮小していた企業が動き始めていますよ。
今後もwithコロナという側面は完全には消えないでしょう。それでも事業を継続し、成長し続けるために、これまでの事業内容を進化させたり、新しい取り組みのための人材を取り入れたい…というニーズは非常に強く、求人数は増加しています。
乙見:社会や時代の変化に合わせて会社も対応しなくちゃいけないってことですね。じゃあ、そういうところで求められているポストを見つければ、転職もできちゃうわけですね。
森本:そうですね。ここ1、2年の転職市場でとくにトレンドワードとなっているのが“DX(デジタルトランスフォーメーション)”です 。
乙見:最近、よく聞く言葉なので調べました。ようは会社の仕事をデジタル化させて、より効率的な業務を実現させるってことですね。
森本:このトレンドからもわかるように、在宅ワークで利用するオンラインツールなどの業界はとても需要があります。
乙見:SlackとかZoomとかGoogle Meetだけじゃなく、ほんとに色々とツールの種類が増えましたね。
オンラインのビデオ通話なんて、最初こそ緊張しましたけど、けっこう慣れました。
森本:そうしたクラウドやアプリを通して、リモートワークをサポートするだけでなく、社内の業務改善や組織構造の抜本的見直し(BPR)をするBtoB SaaSの業界は活況です。
乙見:ビートゥービー、サース?
森本:ビジネスからビジネス、つまり個人消費者向けではなく、法人や企業向けに、ソフトウェアを使ったサービスを提供するビジネスモデルよ。
こうした会社の業務改善に限らず、製造業、金融業、サービス業、あらゆる業界で新規事業の検討に、AIやIoT、データ活用を駆使しようとしています。そうした分野での求人の需要もとても高いんです。
乙見:なるほど。じゃあ、丸山さんは今の転職市場をどう見ているんですか?
丸山:同じく、企業の求人意欲、求人数共に全体的に増えている傾向にあるとみています。
とくにIT系のプロフェッショナルな人材が圧倒的に不足しています。
というのも日本は経営層自身のITリテラシーが低いことなども影響し、他国と比べてリモート化、デジタル化が大幅に遅れています。さらには既存システムの老朽化問題にも直面しているんです。
乙見:では、苦境を強いられた旅行業界や飲食業界への転職動向はどうなんですか?
丸山:…案件によりますね。転職はご縁なので、その人がどんなに転職したいと思っていても、その求人が市場にあるかどうかが大きい。
森本:旅行業界や外食業界といった、コロナ禍の影響を直接受けたような業界が本格的に採用のリスタートを始めるのは、まだもう少し先だと思います。少なくとも2022年中に劇的に変化する事はないでしょう。
乙見:業界によって寒暖差があるってことですね(判断を見誤るとトンデモないことになりそう)。
…あの、この業界なら年収アップが期待できる業界ってあったりするんですか?
丸山:ありますよ。
乙見:ぜひ聞かせてください!
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