2022.01.19
柳 忠之のこの12本におまかせ Vol.14世界中にある数多の極上のワイン。ワイン好きの大人さえも、どの1本をチョイスすべきか悩むことが多いのでは?
そんな時は、その道の達人がおすすめする1本が間違いない!
そこで、ワインジャーナリストの柳 忠之さんが厳選した究極のワインをご紹介する。
本日は、日本人初の女性醸造家が造るボルドーワイン!
◆
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香り当てゲームで満点。名門ワイン一族の一員に
――はぁ〜。
柳「どうしたのクラリン(担当編集の嵩倉)、溜息なんかついて。」
――2021年もあとわずかなのに、素敵な殿方とは巡り会えず。ぐすん。
柳「日本の男は見る目がないね。こんないい女ほっとくなんて。いっそ、海外の男子と結婚したら?」
百合草「賛成、賛成!」
――はっ、あなたは?
柳「こちら、オンラインでご登場いただいたのは、百合草梨沙さん。今月のワインの造り手です。」
――連載始まって以来の造り手ご本人の登場ですね。海外の殿方との結婚に賛成ということは、もしや百合草さんも?
柳「そう。ご主人はマチュー・クレスマンさんと言って、ボルドーでは知らぬ者のない名門クレスマン家の血筋。
ふたりはボルドーでワインビジネスを勉強している時に出会い、一旦、アメリカと日本に離れ離れになったものの、2006年に共同で『KY(カイ)』というワイン会社を設立。その3年後にご結婚……ですね?」
百合草「ウィ、エグザクトモン!」
柳「フランスのワイン産地は閉鎖的だから、著名シャトーも所有するクレスマン家の一員として認められるのは大変だったでしょう。」
百合草「ええ、とても。ところが一族勢揃いの集まりで、香りのサンプルを嗅ぎ、それが何か当てるゲームがあったのですが……。」
――カシスの香りとか、シナモンの香りとか、あれですか?
百合草「はい。15問すべて正解したのが私だけ。ようやくファミリーの一員に認められました。」
――すごい!そしてさらにはワイン造りまで?
百合草「マチューに造りたいと言ったら、『いいね、やろう!』と。」
――ノリが最高。
百合草「2015年の11月に1.65ヘクタールのブドウ畑を手に入れ、16年が初ヴィンテージ。
リリースしたばかりの19年が、4ヴィンテージ目です。有機認証も取れ、ようやく自分の思い描くようなワインができた気がします。」
「Château GINKGO 2019(シャトー・ジンコ 2019)」
シャトー名は、畑に植えた「ジンコ・ビロバ(イチョウ)」に因む。ブドウやワインを厳しく選別するため、2019年の生産量はたったの4,578本!
14,300円/都光 TEL:03-3833-3541
◆
柳「場所はカスティヨンですね?」
百合草「はい、そうです。サンテミリオンのプラトー(台地)と地続きで、メルローの栽培に適した粘土石灰質土壌です。」
柳「香りは芳醇だし、なにより、ビロードのような質感が素晴らしい。19年はまだちょっと若いけど、すでにおいしく飲めますね。」
――百合草さん、どなたかシャトーの御曹司を紹介してくださ〜い!
親しみやすくお値打ちなジンコのセカンドライン
より親しみやすいワインとして、百合草さんが造るのが「ジー・バイ・ユリグサ」の赤と白。
赤にはジンコの格落ちブドウも入る。どちらも3,300円とお値打ち。
編集部員・嵩倉が飲んでみた!
黒ブドウがぎゅっと濃縮されているように「濃い!」というのがひと口目の感想。
抜栓後3時間程度が一番美味しいというから、今の寒い時期、じっくり夜更かししながら飲みたい一本です。
◆
▶このほか:名門ホテルに星をもたらした、伝説のフレンチシェフの新店が港区に誕生!
教えてくれたのは
ワインジャーナリスト 柳 忠之氏
世界中のワイン産地を東奔西走する、フリーのワインジャーナリスト。迷えるビギナーの質問に、親身になって答えるワインの達人。
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