2021.11.20
SPECIAL TALK Vol.86令和のニューリーダーたちへ
今夏開催された東京オリンピックで、フェンシング日本代表はオリンピック初の金メダルを獲得した。
その活躍を裏で支えたのが、太田雄貴氏。アテネ、北京、ロンドン、リオデジャネイロと4回のオリンピック出場を果たし、北京では日本初のメダルを手にした。
現役引退後、国際フェンシング連盟副会長や日本フェンシング協会会長など選手や競技を支える立場に回ると、観客がより試合を楽しめるようにさまざまな改革に奔走。
2018年の全日本選手権ではそれまで空席だらけだった客席が完売し、会場を観客で埋め尽くした。
現役引退後の選手が道を見失うことも多いなか、太田氏が日本のフェンシング改革を成功させることができたのはなぜなのか。
努力し続ける太田氏の姿勢には、何かに挑戦する誰もが学ぶものがある。
金丸:本日は太田雄貴さんをお招きしました。お忙しいところありがとうございます。
太田:こちらこそ、お招きいただき光栄です。
金丸:今日の対談の舞台は2020年冬に虎ノ門ヒルズにオープンした『unis(ユニ)』です。シェフが腕を振るうモダンフレンチもさることながら、先進的な技術とアートの融合で知られる、ライゾマティクスが手掛けた空間演出も見事です。コンセプトは「ハレの日」だとか。
太田:とても楽しみです。
金丸:さて、太田さんは選手としてだけでなく、引退後は日本フェンシング協会会長として大活躍されていましたね。
太田:2017年に就任して、4年間務めました。
金丸:そして、夏の東京オリンピックでは「エペ団体」で、日本フェンシング初の金メダルを獲得しました。選手たちを裏で支えた立場として、うれしかったのでは?
太田:めちゃめちゃうれしかったですよ。僕は選手時代に個人と団体でメダルをもらいましたが、今回は次世代の選手たちが獲ってくれました。うれしさも三者三様で、自分が獲るのとはまた違った喜びがあって。
金丸:太田さんの活躍により、フェンシングが徐々にメジャーになってきていたタイミングでの金メダルですから、ますますフェンシングが注目されそうですね。
太田:ありがたいですね。自分で言うのもはばかられますが、正直、これまで日本フェンシングって「結局、太田雄貴でしょ」「太田雄貴がいないと何もできない」みたいなことを言われていて。
金丸:実際、太田さんが2008年の北京オリンピックで銀メダルを獲ったのが、日本にとって初のメダルですから。
太田:「太田だけじゃない」ということを、選手たちが証明してくれました。それに、メンバーのなかには、僕がメダルを獲ったのを見て、フェンシングを始めた選手がいるんです。
金丸:そうだったんですか。それはまた格別にうれしいでしょう。
太田:僕は次世代をインスパイアすることが、アスリートの責務だと思っています。それが実現できたのは大きな喜びですね。
金丸:そして今年から、日本ハンドボールリーグの理事に就任されました。きっかけは何だったのですか?
太田:日本ハンドボールリーグ代表理事の葦原一正さんから声をかけられたんです。以前、ほかの競技団体のことで葦原さんと議論したことがあって、そのときはお互いに「このあたりでやめておこう」となったのですが(笑)。
金丸:熱いですね(笑)。私は今、フューチャーグループのハンドボールクラブチーム「ジークスター東京」のオーナーですので、太田さんの理事としての今後の活動に注目しています。
太田:ハンドボールも非常にポテンシャルのある競技ですよね。
金丸:今日は太田さんがどのように生まれ育ち、トッププレイヤーとしての活躍を経て、今どのようなことをお考えなのか、じっくり伺いたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
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