あのコはやめて Vol.11

婚約者のインスタに衝撃を受けた男。苦悩の果てに恋人に告げる予想外の一言とは

「あのコは、やめた方がいい」

恋人との交際を友人から反対されたら、あなたはどうしますか。

愛する人を、変わらずに信じ続けられますか。

そして、女が隠す“真実”とは…?

これは、愛と真実に葛藤する男の物語。

◆これまでのあらすじ

誠は親友・圭一の婚約者・真紀に、恋人・咲良のことを「やめた方がいい」と忠告を受ける。誠は咲良を信じ、結婚を決意するが、真紀と彼女の間に深い因縁があったことを知り愕然する。さらに、咲良のInstagramを発見してしまい…。

▶前回:「お前ら何してるんだよ」深夜、誘われた寝室で。美女を抱きしめた男の前に現れたのは…


『代官山のダイニングで彼とデート。大学生が行くようなお店で(苦笑)』
『家庭的な女を演じたらコロリといくんだから、この手の男は楽勝』
『婚約指輪ダサすぎ。ハリーやヴァンクリとか知らないのかな』

歓談する咲良の甲高い声がうっすら聞こえる誰もいない廊下で、誠はじっとスマホの画面を見つめていた。

Instagramに書かれていた彼女の投稿――

確かに店をあまり知らないことや、指輪を相談せずに買ったことは申し訳ないと感じた。しかし…。

― 僕の前では、猫をかぶっていたってこと?

フィードをさかのぼると、自分のことを『平匡さんみたいな優良物件ゲット』とも書かれている。優しく真面目で高収入、女慣れしていない理系男子だからと、以前流行ったドラマの登場人物に例えられていた。

「あのコは、やめて」

涙ながらに訴え続けていた真紀の言葉が、今になって呪文のように脳内をめぐる。

― 彼女は、やっぱり…。

すると、スマホにLINEのメッセージが届く。圭一からだった。

『近々、時間が欲しい。この前のこと、謝りたいんだ』

真紀があの夜のことを、やっと説明してくれたのだろう。気が急いて『今からでも会える』と返してしまう。

誠は咲良に仕事が入ったと嘘をつき、足早にレストランを後にしたのだった。

【あのコはやめて】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo