ごきげんよう時代を過ぎても Vol.8

お嬢様学校卒・28歳の女たちは…?「ごきげんよう時代を過ぎても」全話総集編

東京には、お嬢様だけのクローズド・パラダイスが存在する。

それはアッパー層の子女たちが通う”超名門女子校”だ。

「銀のスプーンをくわえて生まれてきた」彼女たちは、その狭い楽園で思いっきり青春を謳歌する。

しかし誰もが永遠に、そのパラダイスにはいられない。18歳の春、外の世界に放たれた彼女たちは突如気づくのだ。

―「お嬢様学校卒のブランド」って、令和の東京じゃ何の役にも立たない…!

ハードモードデビュー10年目。秘密の楽園から放たれた彼女たちの、奮闘ぶりをお届けしよう。

「ごきげんよう時代を過ぎても」一挙に全話おさらい!

第1話:お嬢様校卒・28歳の彼氏ナシ女が「私ヤバいかも」と自覚したワケ

「『10周年記念同窓会のご案内』…って私、高校卒業して10年!?嘘でしょ?」

20時前に仕事が終わったのは、1ヶ月ぶり。疲れ切った体で、麻布十番のパティオ裏にあるマンションへと帰宅した凛々子は、驚愕していた。

手にしているのは、気がつけば溜まっていた郵便物のひとつ。

薄ピンク色の封筒に刻印されている懐かしいマークは、凛々子が6年間通った中高一貫女子校の、あまりにも有名な校章だった。

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第2話:28歳・交際経験なしの美女。好きな男の前で、お嬢様校卒が裏目に出た“アノ瞬間”とは?

「凛々子が自分から男の人を好きになるの、もしかして高校時代の“ヒロ君”以来じゃない?」

好意を抱いている会社の先輩・中条と、美人後輩が一緒に歩いているのを目撃してから、かれこれ1時間。凛々子は文香にさえ内緒にしていた秘密を、カフェで洗いざらい話していた。

「うわっ、ヒロ君の話は恥ずかしいからやめてよ…」

凛々子は久しぶりに口にした名前に、胸がぎゅっとなるのを感じた。

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第3話:「お金のために、私はあるモノを棄てた…」28歳で広尾在住専業主婦になった女の、哀しき劣等感

独り言を言いながら、キッチンに鎮座するデロンギのエスプレッソマシンにカップをセットし、カフェラテを淹れる。

天井から床まである大きなガラス戸の向こうに、陽光をはじくグリーンとウッドデッキが広がっていた。

2年前、結婚生活のスタートと同時に義両親が買ってくれた広尾の低層マンションは、できるだけゲストを呼べるようリビングの雰囲気と広さを重視した。

「同窓会、絶対に行きたい。美乃にも聞いてみよう」

10年ぶりの同窓会。文香には、出席しなくてはならないある理由があった。

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第4話:「深夜、旅館に“ある人”を呼び寄せて…」超お嬢様たちがハメを外す、禁断の修学旅行

今日は高校の同級生の中で、文香とほぼ同時期に結婚した麻美と“放蕩ディナー”にやってきた。

なんのことはない、暇に任せて夫の金で予約困難店を順番にめぐり、心ゆくまでワインをあける会だ。

このような妻友会はあちこちのコミュニティで組閣することができるが、結局は夫への不満や噂話に終始する。

しかしあの学校を出た友達は、そういうものとは無縁で、文香はそれが好きだった。

第4話の続きはこちら

第5話:「好きな人にソレだけはできない…」28歳・隠れ令嬢が心に決めた、哀しい逆ルール

今でこそ売れっ子演劇ライターとして注目されている美乃だが、中高時代はダークサイド寄りだった。人生で一番ひりひりするような思いを抱えていた頃。同時に、最も守られてもいた頃。

「文香にはあんなこと言ったけど…。私って、いいことあるのかなあ、この先」

私たちまだまだこれからよ、なんて言ったけれど。正確には「文香は」だ。それは幸せの王道から目を逸らさずに「清廉に、ひたむきに」生きてきた彼女の特権だと思う。

「目を逸らしまくって、こんな獣道に来ちゃった私は、どうなっちゃうんでしょうか先生…」

第5話の続きはこちら

第6話:不実な恋人に別れを告げる最後の夜。28歳の闇落ちお嬢様が取った、切ない行動とは?

父親は全国展開のチェーン店を経営していて、母親は元女優。親譲りの素人離れした美貌とスタイル、楽しくておおらかで飾らない性格。

高校生の女の子が欲しいと思うものは、麗が全部持っていた。

当時は屈折しまくっていた美乃にとって、クラスのセンターでみんなをまとめる、あまりにも陽キャな彼女は、少しだけ気おくれする存在だったのだ。

そんな麗と10年ぶりに再会することになったのは、3日前「ある依頼」を電話で受けたからだった。

第6話の続きはこちら

第7話:裕福な家庭環境に甘えていた28歳のお姫様が、ある日を境に“転落人生”を送るようになったワケ

「麗!?相変わらず遠くからでもすぐわかる、そのスタイル!…元気にしてた?」

呼び止められた麗が振り返ると、そこには中高時代の同級生・凛々子がラウンジのソファから立ち上がり、感激の面持ちでこちらを見ていた。

「久しぶりね!すごい偶然」

麗は手に持っていたコーヒートレイを置いて、声をひそめながら歩み寄る。

「私、今から仕事で大阪なの。プレゼン資料のチェックしたくて、Wi-Fiがあるここに来たんだけど…。まさか麗に会えるなんて」

第7話の続きはこちら

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