鮨と「ROKU」が調和する理由は“旬”にあり!
鮨と「ROKU」。
四季を感じ、旬を大切にする。
脈々と受け継がれてきた日本人としての感性に寄り添うこと。
両者の共通点はそこにある。
ROKUジンソーダが入ったグラスを合わせ、乾杯する。
すると、「あ、すごく華やかな香り」と彼女が呟く。呼応するようにグラスに鼻を近づけると、想像していた濃厚な香りとは異なる柔らかな香りが鼻腔をくすぐる。
この華やかな香りが、「ROKU」の特長だ。「ROKU」の開発者いわく、“完璧なバランスを実現する最小限の和素材を選んだ”というだけあり、その香りは繊細にして複雑。味わいもまた、同じく。
「こんなに飲みやすいなんて、新鮮!」と彼女が驚きの表情を見せる。ソーダの爽快な喉越しの次に訪れるのは、ジンらしいキレ。と、同時にほんのり優しい甘みが追いかけてきた。
「『ROKU』は本当に香りが柔らかいですよね。鮨と相性の良い煎茶や玉露、桜花などの柔らかな香りが、繊細な和食の味わいを邪魔しないのが良いんです。そして、ソーダ割にすることで、スッとキレが良くなり、後味もさっぱりとする。私自身、初めて飲んだ時は驚きました」と、大将。
さて、気になる鮨との相性は?
大将とそんな会話をしていると、いよいよ握りが登場。
「まずは、春小鯛をどうぞ。通年、食べられる魚ではありますが、旬は春先から初夏まで。産卵前が最も美味しいんです。実は、旬と“初物”は、本来は違います。早すぎるだけで美味しさが十分でない食材もあるので、うちの店では徹底してうまさの“旬”にこだわった仕入れを心がけています」
「ROKU」もまた、鮨と同じく旬を大切にしているお酒だ。
名前の由来、そして味わいの要ともなっている6種の和素材(桜花、桜葉、煎茶、玉露、山椒、柚子)は、素材それぞれの旬の時期に収穫されている。これは、大将の言う「一番美味しい旬の時期に」という話とリンクする。
「鯛などの白身の魚は少し寝かせて、ねっとり感を足してあげることで旨味が増します」
程よい塩気を感じる身はさっぱりとした味わいながら、旨味は十分。立った小粒のシャリと一体となり、美味。
そんな春小鯛の余韻が残る口内に、ジンソーダを。玉露や煎茶由来の爽やかな香りと苦みが、春小鯛の旨味を引き立て相性抜群。
続いて供されたのは宍道湖産の「白魚」。
桜の葉とともに握り、素材に香りを移すという昔ながらの手仕事を知り、感銘を受ける。口に入れると、ふわっと桜が香り、やわらかな食感とともに、ほだされる。
鮨は職人の技術を味わうもの、とはよく言うが、本当にその通りだと思う。「ROKU」も、それぞれの素材がもつ香りや味わいを最大限に引き出すため、蒸溜器や蒸溜方法を使い分け、職人ならではの繊細な感性でブレンドしているという。
丁寧な仕事、というのは響き合うものがあるのだろう。