高嶺のカナ Vol.11

全然“カッコよくない男”なのに、美女がどうしても結婚したいと思った本当の理由

「好きになった相手は、高嶺の花だった」。

もしもあなたが、手の届かないような存在の相手を好きになってしまったら、どうしますか?

石崎健人(27)が恋に落ちたのも、自分には釣り合わないと諦めていたような“高嶺の花”。

それまで身の丈にあった、分相応な人生を送ってきたはずの男が、憧れの女性を手に入れ、結婚まで漕ぎ着けた方法とは…?

◆これまでのあらすじ

勉強のために距離を置く健人と花奈。花奈には、魅惑的な誘いが舞い込んだりと慌ただしいが…?

▶前回:「1回くらいイイよね…?」他の男に誘われた女が、どうしても彼氏には言えないコト


「ふぅ」

作業がひと段落した健人は、画面から目を離して首を一周回した。

−やばいなぁ…。

“会うのをやめよう”と健人が花奈に申し出てから、もう半年が経とうとしている。会計士の試験自体はとっくに終わっていたのだが、単純に仕事に忙殺されていて、花奈とはまともに会えていない。

健人は、この状態は果たして恋人同士と呼んでいいのだろうか、という危惧を抱いていた。

最近、健人の部署は転職ラッシュで、続々と部員が辞めている。だが人材の補充はほとんどなく、今いる人員で回しているのだから無理な話なのだ。

人事部でも同じような状況らしく、花奈も花奈で相当忙しい様子だった。

そんなこんなで、満足に会えていない。会ったとしてもお互い、仕事が原因で気もそぞろになることが多く、その時間を楽しめているかと言われると微妙だった。

かといって、今の人事部の慌ただしさを見ると気軽に誘うのも憚られる。

連絡してもいいものだろうか、とスマホをみながら躊躇する健人の目に、ちょうど花奈からのメッセージが届いた。

「来週の金曜日会える?」

それは奇しくも、公認会計士試験合格発表の日だった。

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