彼氏の元カノ Vol.5

「夜遅いけど、来ちゃった…♡」元カノの影に焦る女がしてしまった、ありえない行動

知りたくないのに、知りたい。

恋人と過ごす幸せな毎日に、突然あらわれた忌まわしい存在。

愛する恋人の過去を自分よりも知っている、妬ましい人。

「気にしなければいいクセに、どうしても気になる…」

これは“元恋人の影”に鬱々とする、男女の物語。

◆これまでのあらすじ

京太郎のスマホに、元カノ・梨子からメッセージが来ているのを見てしまった麻衣。

一度は見て見ぬふりをしたが、どうしても気になってしまい京太郎に電話をかける。すると電話口から梨子の声が聞こえてきて…?


「ちょっと京ちゃん、何してるの?」

京太郎に電話をかけたときに聞こえてきた声。それは間違いなく、梨子のものだった。

―会社で仕事してるって言ってたけど、どうしてそこに元カノもいるの?

不安や悲しみを通り越し、怒りがジリジリと胸の奥から湧き上がってくる。麻衣は腕に着けていたカルティエのタンクソロをちらりと見た。

時刻はもう、21時を過ぎている。

―このままずっと夜中まで、元カノと一緒にいるなんてことがあれば…。

そう想像するだけで、身震いがする。麻衣はすぐさま自宅を飛び出した。

タクシーに乗り込み、京太郎のオフィスを目指す。麻衣の会社からも近く、打ち合わせで何度も足を運んだ場所。

しかし今日は土曜日で、夜も遅い。大きなオフィスビルはセキュリティがかかっていて、カードがなければエレベーターホールに入ることもできない。

麻衣は薄暗いビルの中を見つめ、小さくため息をついた。

『いま、会社なんだよね?来ちゃったんだけど…』

京太郎のLINEにメッセージを送ろうとするが、しつこい女だと思われるかもしれないと一瞬、指先の動きを止める。

しかし本能には抗えず、送信マークをタップした。

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