街を歩けば思わず振り返ってしまう。だけど目が合えば、逸らしてしまいたくなる。
誰もが羨望の眼差しを向ける、美しい人。…しかし、美女には美女にしかない悩みがあるのだ。
「オトせない男はいない」と言われ続け、早29年の奈津子もそのひとり。
―誰も本当の私なんて知ろうともしない。
これは、そんな美女と美女に恋した二人の男の物語。
◆これまでのあらすじ
取引先との会食で、奈津子の努力を嘲笑った上司の言葉に絶望し、真人に相談する。しかし真人からの返答は、奈津子の逆鱗に触れるものだった…。
2019年 5月下旬
「別れてほしいです」
真人とレストランでの食事中。奈津子は勢いに任せて言ったものの、本当に後悔はないのかと少しだけ心が揺れる。しかし一瞬の迷いのあと、はっきりとした口調で言い切った。
真人の目は、明らかに泳いでいる。
「…どうして?こんなこと言っちゃうとアレだけどさ......
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この記事へのコメント
それが世間的には羨ましがられる人であっても別れるのが正解なんだろうなぁ。