恋愛のフィロソフィー Vol.2

安定した結婚生活を、手に入れるはずだったが…。30歳女が婚約破棄した理由

まことしやかに囁かれる、恋愛にまつわる都市伝説。

付き合う前に一線を越えたら、本命になれない。
一人暮らしの女性がペットを飼ったら、婚期を逃す。

それって、本当?

東京には、こんな定説に振り回されず、思うがままに人生を楽しむ女たちがいる。

だって彼女たちは、自分の“恋愛フィロソフィー“を持っているから。

前回は、付き合う前に一線を越えたが本命となった女性を紹介した。


ケース2:2番目に好きな人と結婚した方が幸せ?


「女はね、1番好きな人と結婚するより、2番目に好きな人と結婚する方が幸せになるわよ」

私は母に、そう言われて育った。

母は、お嬢様学校と言われる都内の小学校からエスカレーター式に大学まで進学し、お見合いで医者家系の父と出会い結婚した。

お見合いと言っても父は母にベタ惚れだったらしい。その頃、母には別に恋人がいたが、父の情熱に絆されて結婚した、というのは母の武勇伝だ。

「パパにはそんなにトキメいてはいなかったけど、誠実でいい人だったから。やっぱり結婚生活は安定が1番よ」

幸せそうな母の姿をよく知るだけに、その言葉には重みがあった。



「…梨美ちゃん、仕事いくの?ん、今日は…△#*&%」

ソファでドラマを見ながら寝落ちした夫が、わけのわからぬ寝言を発しながら、私の手を握った。

部屋の明かりが彼の顔を照らし、まぶしそうに顔をそむける。そんな姿すら愛おしく感じる。

「どこもいかないよ、今何時だと思ってるの?夜の10時だよ」

優しく言い聞かせ、彼の手を握り返す。

彼の体温を感じながら、この幸せを手に入れるまでの日々を思い返すと、このひと時が一層愛おしく感じられる。

そんな穏やかな気分とは対照的に、つけっぱなしのテレビにはドラマの続きが流れ、結婚生活についての愚痴をこぼす不満げな女が映し出されている。

私は、その女優の表情を眺めながら、あの時の、自分を思い返していた。

この記事へのコメント

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No Name
おーステキ😄✨それに人間の感情って、どうしようもないときあるもんね。
ただ、結果的にフラれた爽はとても気の毒...仮に慰謝料もらったとしても。。
2020/05/21 05:2099+返信2件
No Name
二股とか不倫しなかったのは偉いわ。
2020/05/21 05:5363返信1件
No Name
最近わたしのまわりには、「結婚がしたい」と恋愛をすっとばして条件だけみている人が多い中、自分の感情を優先するという価値観は勇気のいるところだと思いました。
2020/05/21 06:1453返信4件
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