2020.03.21
SPECIAL TALK Vol.66金丸:だから単に描く技術だけでなく、物の見方を鍛えていただいたように思います。ところで、ヨガはどういうきっかけで始めたのですか?
片岡:手塚治虫さんの『ブッダ』を東映がアニメ映画化した際、ブッダの絵を描く仕事をいただき、調べるうちに「瞑想」のことを知りました。かつてはブッダや空海、現代ではビートルズやスティーブ・ジョブズなど多くの著名人が瞑想をやっている。これは一度、自分でも試してみたいなと思って。
金丸:好奇心旺盛だから、ピンときたんですね。
片岡:ええ。瞑想を教えてくれる人を探して巡り合ったのが、師匠の藤堂先生です。瞑想について伺うと、「鶴太郎さん、瞑想というのは単体でやるものではないんです。まずヨガで肉体、内臓から脳まですべてを整えてから、最終的に瞑想に至るんです」と。
金丸:そうなんですか? まったく知りませんでした。
片岡:僕もですよ。それで「わかりました。先生におまかせします。いろいろ教えてください」と言ったのが9年前。そこから一日も欠かさずにヨガをやることになるとは、さすがに想像していませんでした(笑)。
金丸:それはすごい。よく続けられますね。
片岡:面白いんですよ。ヨガの歴史や哲学を学んで、実践を重ねていくのが。その頃、僕がどうしても欲しかったのが、生き方としての哲学だったんですね。それがちょうどぴったりはまったんだと思います。
金丸:毎日、相当な時間をかけるそうですが。
片岡:7〜8時間です。今朝は2時に起きました。
金丸:想像以上だ。鶴太郎さんは本当にストイックですよね。何かをやるということは、同時に何かをやめないといけない。やめるという決断ができるのもすごいと思います。
片岡:ストイックに見られるのはありがたくはあるんだけど、実をいうと、お酒もタバコも、いろんなものを禁欲的にやめたわけじゃないんです。ヨガをやっているうちに、生理的に「もういいかな」って。それに、瞑想ってめちゃくちゃ気持ちいいんですよ。
金丸:ええっ!? 苦行だとばかり思っていましたが、あれは快楽なんですか?
片岡:苦行だったら続くわけがありません。これまでお酒をはじめいろいろやったけど、どんな快楽よりも瞑想が一番気持ちいいです。
金丸:今日は衝撃的なお話ばかりです(笑)。仙人は霞を食べて生きていると言われますが、それだけ気持ちよかったら、本当に瞑想だけで生きていけそうですね。最近、鶴太郎さんのことを噂でしか聞いていなくて、てっきり別の世界に行ってしまったのかと思っていましたけど、安心しました(笑)。むしろ自分の好きなことをして人生を楽しんでいますね。
知らないことは強さである未知を恐れず人生を謳歌せよ
金丸:これまで、いろいろな挑戦を繰り返してこられましたが、新しいものを始めるときに怖いと思ったことはないですか?
片岡:ボクシングも絵もヨガも、最初は何も知らない状態でした。でも知らないということは、コンプレックスにもなるけど、知らないがゆえの強さもあります。
金丸:私もそう思います。中途半端に知っているより、まったく知らないほうが怖いものがない。
片岡:それに「知らないので、教えていただけますか?」とお願いすると、人は助けてくれるものです。そうして教えてもらいながら新しいことを知っていくのは、ワクワクするし、魂が歓喜するというか喜びでもある。もうひとつ、挑戦するときに大事なことがあります。僕は正直言って、すべてにおいて不器用でセンスもない。だから、「毎日やること」がとても重要なんです。人が2時間トレーニングするなら、僕は5時間やる。毎日毎日丁寧にやって、自分の体に染み込ませていくんです。
金丸:言うのは簡単ですけど、実行するのは並大抵のことではありません。でも好きだから続けられるんでしょうね。現代人の多くがストレスを抱えていると言われますが、その最大の原因って、好きな仕事をやっていないからだと思いませんか?
片岡:そうでしょうね。本当にやりたいことだったら続けられるはずだし、向いていないと思えば、やめたほうがいいですよ。
金丸:鶴太郎さんは、新しいことに挑戦して、向いていないからやめたことはありますか?
片岡:ゴルフですね。やってみてちょっと違うなと感じて、すぐにやめました。やはり自分にしっくりくるものじゃないとダメですね。
金丸:最後に今の日本社会について、何か感じることはありますか?
片岡:閉塞感がありますよね。社会に閉塞感が蔓延していて、日常生活のなかで深呼吸ができてない人がたくさんいるように感じます。空気だけじゃなくて、もっと精神的な意味も含めて、ゆっくり吸ってゆっくり吐くということができていない。ゆっくりと呼吸するだけで、日常を丁寧に送ることができますよ。
金丸:鶴太郎さんは自分の好奇心に素直だし、「これは!」と感じたものにはとことん食いつく。そして、好きなことにきちんと時間をかけて、ずっと続ける。企業勤めとは対極にある世界において、鶴太郎さんは間違いなくエリートだと思います。
片岡:褒めすぎですよ(笑)。ただ、最近もてはやされている「時短」という言葉には、疑問を感じます。省けた時間を何か大事なことにつぎ込むならいいんですが、そうじゃなくて、ただ効率だけ求めていることも多いじゃないですか。僕はとにかく時間をかけて、丁寧に丁寧に、今、自分のやるべきこと、やりたいことに集中すべきだと思います。
金丸:そうすることで初めて、潜在能力やご縁、自分に与えられたチャンスを生かすことができるんでしょうね。鶴太郎さんがいかに人生を満喫しているか、今日お話を伺ってよくわかりました。私も負けていられません(笑)。そして、この閉塞感を打開するためにも、好きなことにとことん集中するという価値観を日本に広めていきましょう。今日は本当にありがとうございました。
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