2020.03.21
SPECIAL TALK Vol.66小学生の頃から演芸に憧れ、高校卒業後すぐに芸の道へ
金丸:早速ですが、東京のお生まれでしたよね。
片岡:ええ。日暮里の下町です。上野や浅草が近くて、子どもの頃から父親に連れられて、よく寄席に行っていました。
金丸:英才教育ですね。
片岡:最初はおじさんがひとりでしゃべってるのを見ても、面白くもなんともない。だけど徐々にわかるようになってきて、小学生だと頭が柔らかいから、一席聞いただけでなんとなく覚えるんですね。家に帰って、こたつの上に座布団を敷いて、「毎度ばかばかしいお笑いを」とやると、父親が目を細めて喜ぶわけですよ。
金丸:そうするとますます面白くなってくる。
片岡:それで10歳のときに『しろうと寄席』という素人の参加番組に応募しました。当時は、素人参加番組に子どもが出演することはあんまりなくて、せいぜい『日清ちびっこのどじまん』くらいで、そちらは競争率が高い。でも演芸で、しかも大人に混じってということなら、「ちょっと面白いことをやればいける」と考えて。
金丸:最初からブルーオーシャンを狙うなんて、小学生離れした戦略ですね。
片岡:しかも僕が子どもだから、アシスタントディレクターさんが「もうちょっとこうしたほうが面白いんじゃない」と助言してくれて。そのとおりにやったら、きっちり受かりました。
金丸:その方もなかなかの人物ですね。
片岡:実はそれが、のちに『笑っていいとも!』や『オレたちひょうきん族』を手掛けた横澤 彪(たけし)さんだったんです。
金丸:ええっ! それはすごいご縁だ。つながるものですねえ。
片岡:すごいでしょ。だから僕が『オレたちひょうきん族』に出演することになったとき、「また会えたね」と言ってくださったし、ことのほか可愛がってくれました。
金丸:どのような道筋で芸能界に入ったのですか?
片岡:小学5、6年生の頃には「芸人になる」って決めてましたから、高校卒業と同時に弟子入りすべく、女優の清川虹子さんのもとを訪ねました。喜劇もシリアスな役もやれる女優さんとして憧れていたし、芸能界のお母さん的な存在だったので、清川さんのところに行けばいろんな方とつながれるだろうと。それに僕は男だから可愛がってくれるだろうという計算もあり(笑)。
金丸:そこにも戦略が。
片岡:ところが、お付きの人が出てきて、「男のお弟子さんは取らない」とすげなく断られました。
金丸:作戦がもろくも崩れ去ったんですね。
片岡:いとも簡単に(笑)。で、演芸にも興味があったので、歌舞伎役者の声帯模写で有名だった片岡鶴八師匠に手紙を書いたら、「おまえさん、本当にやりたいのかい。一度会おうか」とお電話をいただきました。「今日これから相模原のほうで寄席があるから、おまえさん、一緒についてくるかい?」「行きます」と。東京駅でお会いして相模原に着くまでの間、思いの丈を師匠に話しました。
金丸:すんなり弟子にしてくれたのですか?
片岡:「会場に着いたら楽屋に落語家さんや若手がいるから、おまえさん、そこで何かできるかい?」と聞かれたので、圓蔵師匠と談志師匠のモノマネを披露しました。すると、「師匠、この子、いいですよ」と推してくれて、晴れて弟子入りが叶いました。
【SPECIAL TALK】の記事一覧
2024.04.19
Vol.115
~この楽器だからこそできる表現を。歴史ある箏を武器に世界を目指す~
2024.03.21
Vol.114
~勝負の気持ちから感謝の気持ちに。青森の伝統を守り、盛り上げたい~
2024.02.21
Vol.113
~学問という知的な武器を子どもたちに。学びの体験をアップデートして日本を変える~
2024.01.19
Vol.112
~庭師として素晴らしい日本文化を守り、次の世代へと伝えていきたい~
2023.12.21
Vol.111
~いつだって新しい人に出会いたい。シンプルな好奇心が新たな交流を生んだ~
2023.11.21
Vol.110
~自分が飲みたい日本酒で世界に挑戦し、日本酒業界に革命を起こしたい~
2023.10.20
Vol.109
~世界で一番愛される字を書きたい。世界を舞台に活躍する書道家へ~
2023.09.21
Vol.108
~ピアノや音楽をもっと自由に、多くの人が慣習にとらわれず楽しんでほしい~
2023.08.21
Vol.107
~未曽有の事態に直面して生まれた医療の新しいカタチ~
2023.07.21
Vol.106
~日本における医療の弱みはウェルビーイングの浸透で改善できる~
おすすめ記事
2020.02.21
SPECIAL TALK Vol.65
~「お金がない」と可能性を諦めないで、挑戦があふれる社会を目指したい~
- PR
2024.04.16
先輩美女と4回目のデート中。「今夜こそ家に誘いたい…!」と狙う男を勝利に導いたあるアイテムとは
2016.09.30
年末に向けてマスターしよう!これが接待を制するとっておきレストラン8選
2017.02.24
TBS&博報堂社員に聞いた、赤坂でリアルに通う名店8選
2023.08.30
ハラスメント探偵~解決編~
オフィスに家族写真を飾っていたら“セクハラだ”と内部通報された男性社員。会社側のジャッジはいかに!?
2017.07.18
あるようでなかった!六本木・恵比寿できちんと接待に使える名店4選
2015.12.18
接待慣れした美食家はここでもてなせ!サプライズで喜ばせる名店6選
2017.07.24
できない大人はいつでも同じ店。男がTPOに合わせて選ぶべき、ここぞのレストラン9選
2023.11.28
恵比寿で“仕事のサシ飲み”にぴったりの店5選!美食と美酒に会話が弾み、関係が深まる
2024.04.11
プロ★幹事
早稲田卒・エリート商社マンがおすすめする良店4選。サプライズのある“隠れ家レストラン”も登場!
東京カレンダーショッピング
『秋田かまくらミート』:秋田を代表するブランド牛「秋田由利牛」!サシの美しい上質なしゃぶしゃぶ用サーロイン
『肉のABCフーズ』:黒トリュフ塩付!牛タン&A5ランク黒毛和牛を使った極上ハンバーグ
『パンツェロッティ』:具材ごろごろボリューミー!フレッシュな野菜と肉感満載のフライドピッツァ
『HAL YAMASHITA 東京』:シルクのようななめらかさ!冷え冷えトロリの新食感"ウォーターチョコレート"
『レザンファンギャテ』:しっとりと濃厚で、コクのあるニューヨークスタイルのチーズケーキ
『ル・ボヌール 芦屋』:しっとりサクサク!フリーズドライ苺にホワイトチョコをたっぷりと浸透させた新感覚スイーツ
ロングヒット記事
2024.04.12
三人の男たち~夫婦の問題~
広尾に住む、共働きエリート夫婦。新婚当初から寝室を別にしたけれど、ある問題が…
2024.04.14
Editor's Choice~life style~
無難になりがちな通勤着を格上げする、大手百貨店のコンシェルジュサービス2選
2024.04.09
Editor's Choice~fashion~
ディオールの新作ローファーに、彼女も思わず目を留める。春の大人デートは1点豪華主義でキメる!
2024.04.11
Editor's Choice~beauty & wellness~
「ZARA」から新しくヘアブランドが誕生!髪のお悩みを解決してくれる、優秀アイテム全6品をチェック
2024.04.12
大人の週末ToDoリスト
東京にいながら世界のグルメを堪能!ベルギービールのイベント、チキンがテーマのフランス映画…今週末のイベント3選