世田谷が誇る名店 Vol.7

ボリューム満点の全8品のコースが¥3,500!伝説の中華の名店はコスパまで最高だった!

東京23区で1位の人口を誇る世田谷区。

高級住宅街をいくつも抱えるこの街のレストランは、舌の肥えた大人たちによって磨かれ、レベルの高い店が多い。

そんな世田谷が誇る、「名店」と呼ばれる店として、成城の優雅なフレンチ『レストラン アシエット』50年の歴史を誇る粋な鮨店『金多楼』絶品の本格四川料理『中国四川料理 蜀彩』

そして奥沢マダム御用達『ラ・ビュット・ポワゼ』洗練の焼肉『韓てら』台湾料理の名店『光春』満席必至のカジュアルフレンチ『デュバリー』を紹介した。

今回は、伝説の中華料理店が登場する。

「麻婆豆腐土鍋ご飯仕立て」(3人前)。あふれんばかりのアツアツの麻婆豆腐の下にはご飯がしっかり隠れている


看板のない隠れ家に最高の〝庶民的な味〞がある。
『五指山』@松陰神社

「高い食材や料理にはあまり興味がないんです。それよりも、中国で普通の人たちが日々食べている普段の味のほうが、僕にとっては数倍魅力的ですね」。鍋を振る手を休めることなくそう語るのは、和田真二さん。

伝説の名店、ここ『五指山』のオーナーシェフだ。

51歳の和田さんは、大阪あべの辻調理師専門学校を卒業後、神奈川『重慶飯店』や青山『虎萬元』等で研鑚を積み、2000年、駒沢大学に『陸羽壺』を開店。

その後、07年に松蔭神社前に『五指山』をオープン。11年に神田へ移転するも、17年、再び古巣の松蔭神社前に戻り、店舗を構え現在に至る。

先述の言葉どおり、コースに登場する料理は、「せせりの唐辛子炒め」だったり、「黒酢の酢豚」だったりと庶民的な味ばかり。

だが、それが和田シェフの手にかかればワンランク上の美味しさに昇華する。

看板もなく、ただ“中国快餐店”と書かれた白い暖簾がかかるのみ。ランチには、麻婆豆腐目当ての客が押し寄せる


たとえば「せせり」。一見、よくある四川風唐辛子炒めながら、さりげなくクミンを効かせて風味を一層際立たせている。一方、「ワンタンスープ」は、上海の家庭料理を思わせる素朴な美味しさだ。

また、豆板醤と豆鼓のブレンド加減が絶妙な麻婆豆腐は、食べこむほどに辛味と旨みが渾然一体となりご飯にマッチ。コース全体のメリハリのつけ方もさすがだろう。

しかも、前菜から〆の「麻婆豆腐土鍋ご飯仕立て」と「担々麺」にデザートまで全8品、ボリュームもたっぷりで3,500円。

それも「月に1回は来られる店にしたかったから」とは和田シェフ。看板もない隠れ家的佇いも心そそられる。

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