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「お待たせ。愛理もお風呂入るでしょ?」
ソファに寝転がり、複数の男たちから届いていたLINEに一つ一つ返信していた愛理に、先に入浴をすませた優香が声をかけた。
「うん、入る。ありがと」
すべてに返信し終えた愛理がむくりと起き上がると、メイクを落とした完全すっぴんの優香が、パジャマ姿ですぐそばに立っていた。
その発光するような素肌を見て、愛理は思わず感嘆の声をあげる。
「優香の肌って、本当に綺麗…」
実際、優香の肌は白く透明感があり、何より健康的な艶がある。とてもじゃないが、1週間の仕事を終えた、金曜夜の肌状態とは思えなかった。
「私ってほら、不規則な生活してるから肌も荒れ気味で。肌荒れを隠そうとするからファンデーションも厚くなるし、コンシーラーで上手にクマを消すのも大変なのよね…」
優香の美肌を見て急に自信をなくしたのか、愛理は自虐的な発言をして照れ笑いをする。そしてふと、真剣な表情で優香に尋ねるのだった。
「…そういえば優香って、スキンケアは何を使ってるの?」
すると優香も、そんな愛理の真剣な面持ちに応えるように、自身の美肌の秘訣を丁寧に語った。
「私はね、もう長年『DHCオリーブバージンオイル』を使ってる。私、ナチュラルなものが好きだから、化粧品も自然のものがよくて。これは100%オーガニックの美容オイルで、本来の肌の美しさを呼び起こしてくれるの」
「そうそう、さっき話したコンサル会社の先輩、湊さんって言うんだけど…この人なの」
ナチュラル美の秘訣を語ったあとで、優香は少しばかり照れ臭そうに話題を変えた。
テーブル脇に置いてあったスマホを手に取ると、何度か画面をタップしてから愛理に手渡す。
優香が示した画面に表示されていたのは“Shinichiro Minato”という男性のFacebookページだった。
「今度さりげなく、愛理のその運命の彼のことヒアリングしておいてあげるからね」
ショートヘアの髪をタオルドライしながら、優香が愛理にそう声をかけた、その次の瞬間。
「ちょっとまって優香!」
スマホ画面を凝視しながら、愛理が素っ頓狂な声をあげる。
そうして、座っていたソファから飛び上がり優香の元まで走り寄ると、愛理は胸元を抑えながらこう叫んだ。
「私の運命の彼、この人だよ!!」
▶NEXT:12月12日 木曜更新予定
優香のおかげで運命の彼にたどり着いた愛理。繋がった二人の恋は、どう動く?
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