2019.10.30
夕方からずっとお肉の事を考えてる貴方へ Vol.16
上質な肉を軽く炙って塩とわさびで…。昨今こういった高級焼肉店が増えてきた。
確かに美味しいし、ワインも進む。しかし、しっかりとタレで味付けされた肉を焼いて食べる焼肉も捨てがたい。
そこで今回は、上質な肉をタレメインで食べさせてくれる西麻布の名店『誇味山』を紹介したい!ワインじゃなく、白米を合わせたくなるタレ焼肉をご堪能あれ!
タレ焼肉の良さを再認識させる西麻布の名店『誇味山』
昭和の焼肉といえばタレ。それが常套だった。
牛のロースやカルビを甘辛いタレにつけ、無煙ロースターで焼いて食べる。このスタイルに変化が訪れたのは、今から十数年ほど前のこと。希少部位ブームが席巻し始めた頃からだ。
それまでは、ホルスタインなどの安価な肉が主だった焼肉店が、こぞってブランド牛を扱うようになったり、牛の一頭買いをする店が現れたりしたことが、タレではなく塩で味わうスタイルを持て囃すようになってきた理由のひとつだろう。
そう、つまりは、焼肉業界において牛肉の質がぐんと向上したことで、部位ごとに異なる肉の持ち味をストレートに味わいたいという思いも強まり、「上質の肉にタレをつけて食べるなんてもったいない!」そんな風潮が生まれてきたのではないだろうか。
そして、今、その流れに一石を投じたのが込山秀規さん。その名を聞いて、もしや? と思った方はかなりの焼肉通。
ご明察通り、今やレジェンドとも言える焼肉店『ら・ぼうふ』の店長を務め、予約の取れない人気店『コソット』を立ち上げた人物だ。
惜しまれつつ、一時は焼肉業界を引退したものの、焼肉愛がフツフツと胸に沸き起こり、2019年1月に念願の復活を果たした。
西麻布にオープンした焼肉『誇味山』がそれだ。以前とは異なり、今回はおまかせコースのみで勝負している。
「焼肉は、やっぱりタレが美味しいなと、最近、また思い始めてね。僕自身が白飯を好きだからなんですが、焼肉はやっぱりご飯と食べたい。だって、タレと肉とご飯、この組み合わせが一番美味い。最強ですよね」
そう語る込山さん。その言葉に違わず、今、コースで繰り出す焼肉は、どちらかといえばタレ中心。そのタレ使いが絶妙なのだ。
聞けば、「ベースのモミダレに、その時々の肉の部位や肉質、出す順番などを考えながら、配合を少しずつ変えたり、コチュジャンやニンニクを入れて辛くしたりと微調整している」そうだ。
例えば、サシの入ったサーロインはやや甘めのスタンダードな味付けに対し、ミスジはコチュジャンを加えてやや辛めに。
一方、赤身系のうわミスジは山葵醤油のタレ等々、変幻自在。いずれも、肉の味を損なわぬギリギリのところの味付けが見事。肉の状態はもちろん、お客の好みなどを見極めながら5種類以上のタレを匠に使い分けていくのである。
牛は『コソット』時代と同様一頭買い。それも、業者任せにせず自ら芝浦まで出かけ、選別する熱心さだ。銘柄にこだわりはないものの「A5の処女牛と決めている」という。
内臓類も含めざっと12~13種を楽しめるコース(1人前15,500円~18,500円)は肉好きを唸らせる充実ぶり。
終盤にさしかかると、タレ焼肉の余りの美味しさにご飯をどうしても食べたいという要望もあるという。そんな人には、食べきりサイズのライスを用意してくれるのも嬉しい限り。
この日は「ハラミ」をライスにのせて、味わわせていただいた。
白いご飯にタレがしみ込み、肉の旨みとご飯の甘み、それら全てを一緒に口に運ぶ幸福感は何者にも代えがたい。
肉は全て込山さんが焼いてくれるというのもありがたい。
サンチュに包んで味わう「ヒレとリブ芯(※部位は日により異なる)」も、焼き上げた後、具材と共に包んでから手渡し。
至れり尽くせりのサービスに、普段はめっぽう焼き係という男性も心ゆくまでタレ焼肉の美味しさを堪能できるはずだ。
『誇味山』を訪れる人の最後の楽しみとなっているのが〆の一品だ。なんと同店では、2種の〆を味わうことができるという。
一品目は「すだち冷麺」。鶏出汁をベースに、込山さん独自のアレンジを加えたスープにすだちの香りと酸味がマッチし、タレ焼肉を味わった後、さっぱり締めたい時に最適の一杯に仕上げられている。
続いて運ばれてくるのは「坦々つけ麺」。味の決め手となっているのは濃厚なつけだれ。
牛スジスープとスネやネックでとったブイヨン、魚介、とんこつと3つのスープを合わせて仕上げられており、満腹のお腹にもするすると収まってしまうほどの美味しさである。
店内に入った瞬間に、人の本能を刺激するような食欲そそるタレ焼肉のいい香りが漂い、最初から最後まで“タレ焼肉”の美味しさを改めて感じさせてくれる名店『誇味山』。
今夜は焼肉が食べたい!と思ったならば同店を訪れてみてはいかがだろう?
※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。
この記事で紹介したお店
誇味山
【夕方からずっとお肉の事を考えてる貴方へ】の記事一覧
2019.02.13
Vol.14
焼肉はやっぱりタレで白米バウンドが旨い! 絶対に行きたくなる新店発見!
2018.12.19
Vol.13
クリスマスにはやっぱりチキン!仲間と愉しめるロティサリーチキンをご紹介!
2018.11.26
Vol.12
目の前に並ぶ和牛、全部あなたのもの! 西麻布仕様の焼肉はとことんお洒落でゴージャス!
2018.10.11
Vol.11
ステーキ激戦区銀座に誕生!いきなりトップ争いに躍り出た極上のステーキハウスはココ!
2018.05.28
Vol.10
鮮やかなグリーンの外観が目印!新橋でNo.1人気を誇るお洒落肉バルがここだ!
2018.05.26
Vol.9
衝撃の事実!お洒落焼肉全盛の今、なんと最もお洒落で艶っぽい焼肉店は新橋にあった!
2018.02.22
Vol.8
都心で食べたら量は半分、値段は倍!1回は行っておきたい浅草焼肉の超人気店3選
2017.11.08
Vol.6
こんなに分厚いシャトーブリアンのしゃぶしゃぶ、見たことない!
2017.10.11
Vol.5
焼き時間はわずか2秒!とろけるほど柔らかな焼肉がたまらない!
2017.08.30
Vol.4
これぞ焼肉好きの理想! シャトーブリアン+熟成タレ+白米がたまらない!
おすすめ記事
2019.03.06
夕方からずっとお肉の事を考えてる貴方へ Vol.15
ハンバーガー界のA級グルメだ!春にはテラスでゆったりとグルメバーガーを!
- PR
2024.12.25
「いっしょに、買う?」“品川で暮らす”という人生最良の選択をした夜
2024.03.25
白金の裏路地に誕生した『atti』は名店の予感!コースに見え隠れする圧倒的な独創性とは?
2017.06.10
横浜屈指のロケーション!海上の景色を臨むバーガーカフェがデートに心強い!
- PR
2024.12.26
2024年最後は、至極のお酒で乾杯したい!飲みなれた大人におすすめの“プレミアムテキーラ”とは…
- PR
2024.12.06
「大人の新たな嗜み、見つけました」東カレ副編集長お気に入りの“仕事終わりの一杯革命”とは
2024.11.03
池尻の洒脱さを、余すことなく体現!話題のアーティストが「大橋会館」をリノベしたレストラン
2024.04.08
グルメトリビア!飲み会やデートで会話のネタになるQ&A
【グルメトリビア】握りずしの発祥地を知ってますか?意外と知らない鮨のはじまり
2017.11.29
明らかに違うパスタ・イタリアン
チーズの中で絡めるコク旨パスタが絶品!恵比寿のチーズレストラン!
2023.07.18
東京ご近所探訪
セレブが日常を過ごす目黒線きっての注目エリアとは?実力派レストランが続々誕生
東京カレンダーショッピング
『かに物語』:〆まで楽しめる雑炊の素付き!蟹の旨みがたっぷりと溶け出すかに鍋セットミニ
『肉のABCフーズ』:黒トリュフ塩付!牛タン&A5ランク黒毛和牛を使った極上ハンバーグ
『東京京橋おばんざい醸』:肉を引き立てる3種の塩!A5黒毛和牛を使ったローストビーフ
『かに物語』:海老・帆立・蟹!ベシャメルソースに、各種海の幸をトッピングした贅沢グラタン
『UMIKARA』:薄切り・厚切り食べ比べ!特製出し汁で味わう若狭湾真鯛の鯛しゃぶセット
『パンツェロッテリア』:具材ごろごろボリューミー!フレッシュな野菜と肉感満載のフライドピッツァ
『オリベート』:黒トリュフ香る、口当たりクリーミーな究極のティラミス
『ミホ・シェフ・ショコラティエ』:日本を代表するショコラティエ―ルが作る、 ショコラ好きのための濃厚ガトーショコラ
『LOUANGE TOKYO』:アート感溢れるビジュアル!口溶けなめらかな大人の生チョコレートエクレア(6種)
『ル・ボヌール 芦屋』:しっとりサクサク!フリーズドライ苺にホワイトチョコをたっぷりと浸透させた新感覚スイーツ
この記事へのコメント