夫の反乱 Vol.7

前は、なんでもしてくれる夫だったのに。夫に突然見放され、妻が向かった場所とは

謝罪しなくちゃ


−まだ未読なの!?ASAPなんだけど!

掃除機をかけ終えためぐみは、ソファに戻ってスマホをチェックした。

困り果てた挙句、ひとまず友人の千春と樹里に意見を求めることにしたのだが、返信はきていない。

よくよく考えてみれば、平日の昼間、すぐに返信がこないのも当然だろう。

めぐみはため息をつくと、スマホで“義母 怒らせた”と検索した。するとそこには、義母との関係に悩む嫁たちの悲痛な叫びが溢れている。

義母とうまくいっていない嫁というものが、世の中にこんなにもいるなんて。めぐみは、それらの投稿を読みながら、同志を見つけたようで少しホッとしていた。

結局あれこれ調べた結果、まずは義母に謝罪するという最も基本的で当然の回答にたどり着いたのだった。

−直接会いに行って謝罪するしかないか…。

弘樹の実家は、三軒茶屋にある。門前仲町のマンションからは少し遠いが、1時間もあれば行ける距離だ。

それに、電話で聞きそびれてしまったから、義父の入院先や病名、深刻度合いも分からない。

義母がバタバタしているのであれば、それを手伝うことで許してもらえる可能性も高まるのではないか。

苦手な義母に一人で会いに行くのは勇気がいるが、この状況で静観しているのも気が引ける。

−よし!

義母も大好物の『梅花亭 深川不動尊仲見世店』のどら焼きを持って実家に行くしかない。

めぐみは、シックなワンピースに着替えて出かける準備を開始した。


弘樹の実家のマンションエントランスで、めぐみは、何度も深呼吸をした。インターフォンで部屋番号を押すだけなのに、なぜかものすごく憂鬱なのだ。

不審に思ったのか、管理人に「お伺いしましょうか」と声をかけられてしまったため、慌てて部屋番号をプッシュする。

ピンポーン、ピンポーン......


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