東京ワーママ戦線 Vol.11

「私こそ、あなたが羨ましかった…」ワーママが思わず独身女に吐露した胸の内とは

ワーキングマザー。

それは“母親”としてだけでなく、1人の働く女性としてキャリアを積みたい、と願う女性たちのことである。

だがそんな彼女たちに待ち受けるのは、試練ばかり。

◆これまでのあらすじ

青山の専門商社で働く翠(28)は5、育休を取得し息子・颯太を出産、会社に復帰した。

時短勤務で仕事に励むが、人事考課で給与が下がってしまう。だが先輩ママの絵里の勧めで、ずっとやりたかった新規プロジェクトの社内公募に応募条件付きで合格する。

だが仕事への取り組み方について夫・大樹と喧嘩。悶々とした気持ちを抱えたまま迎えた翌日、会社の化粧室で泣いていた凛に遭遇した。


―凛、すごく辛そうだったけど、本当に大丈夫なのかな・・・。

化粧室で泣いている凛の姿を目の当たりにして、翠は気が気でなくなっていた。もちろん健太をはじめフロアの誰もその事実を知らないため、皆何事もなく仕事を進めている。

そして30分ほど経ち、翠がもう一度化粧室に戻ろうかと思い始めたとき、おもむろに凛がフロアに姿を現した。きっちりとスーツを着てメイクも直したのだろう、涙を流していたとは思えない、いつもの凛の姿だった。

席につく際、一瞬だけ翠に目配せをして、もう大丈夫、というサインを送ってきた。翠も小さく頷いて仕事に戻ることにした。

―何があったのかはわからないけど、とりあえず体調が回復したみたいでよかった。

ちょうど12時になろうとした頃、翠がメーカーへの商談に行くために外出の準備をしていると、凜も席を立ち上がった。

「私もこれから商談に行くから。途中まで一緒よ」

2人は会社を出て駅まで歩き始めた。空は晴れて清々しい天気だったが、まだ外の空気はひんやりしている。並んで歩いていると、まず凛が切り出した。

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