−この結婚、本当に正解だった?−
かつては見つめ合うことに夢中であった恋人同士が結婚し、夫婦になる。
非日常であったはずのときめきは日常となり、生活の中でみるみる色褪せていってしまう…。
当連載では、結婚3年目の危機にぶち当たった夫婦が男女交互に登場する。
危機を無事に乗り越える夫婦と、終わりを迎えてしまう夫婦。その違いは一体、どこにあるのか−?
男女それぞれの視点で、実際を覗いてみよう。
危機事例① 3年目の浮気ー妻の言い分ー
【平井家・結婚3年目当時の事情】
妻:真琴
年齢:31歳
職業:外資系化粧品会社勤務
夫:和也
年齢:31歳
職業:外資系コンサルティングファーム勤務
「夫が浮気している。それを知ってしまった瞬間、妻がどういう気持ちになるかわかります?…あの絶望はきっと一生、忘れられないですね」
ハイアットセントリック銀座のバー『NAMIKI667 Bar&Lounge』のカウンター席に姿勢良く腰掛けた美女は、シャンパンを半分ほど飲み干したところで、ディープな話題を淡々と語り始めた。
平井真琴・現在36歳。
艶々と手入れの行き届いた長い髪が美しく、まっすぐにこちらを見据える瞳の強さが印象的である。
仕事帰りだという彼女が姿を現したのは、すでに午後8時過ぎていた。ハッピーアワーの終わったバーは大人の落ち着きを取り戻しており、「夫の浮気」などと口にする美女の姿も景色に溶け込んでいる。
真琴は、外資系コンサルティングファームに勤める同い年の夫・和也と8年前に結婚。子どもはまだおらず、外資系化粧品会社のマーケティング部門で働いている。
そんな二人の世帯年収は二千万円を超えており、都会のDINKSライフを満喫する平井夫妻の結婚生活は、華やかで洗練され、まさに理想的。
ところが、そんな平井家も5年前…結婚3年目の頃に、離婚危機を迎えた経験があるという。
真琴が、夫・和也の“3年目の浮気”の証拠を見つけてしまったのだ。
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