2019.03.17
今さら聞けないワインの基礎知識 Vol.21大人なら基本的なワインの知識を身につけておきたいのはもちろんのこと、きちんとその美味しさを理解して味わいたいもの。
値段の高さや、その希少性から美味しく感じるのではない、心から“大人が飲みたくなるワイン”とは、どんな一本なのか、ワインジャーナリスト・柳忠之氏に聞いてみた。
この味が心から美味しいと思ったら、貴方も真の大人といえるはず。
Q.数え切れないほどの種類があるワイン。「この美味しさがわかれば、ワイン通!」と言えるのって、どんなワイン?
――柳さん、コーヒーどうぞ。
柳「あ〜、クラリン(編集担当の嵩倉)ありがとう。」
――お砂糖はいくつ入れます?
柳「ブラックでいいよ。」
――さすが、おっとなー! 私なんて、お砂糖みっつにミルクもたっぷり入れないと、コーヒーなんて飲めませんよ。
柳「クラリンはコーヒーの苦味が苦手なの? たしかに苦味は人間が最後に慣れ親しむ味覚とされている。それとは反対に、甘みは赤ん坊でも喜ぶよね。」
――なんでですか?
柳「たいていの毒物は苦い。子供は毒物への警戒心が低いから、苦味を不快に感じさせることで、生理的に拒絶させてるらしい。酸味も同じで腐敗のシグナルなんだ。つまり、苦味や酸味に弱いのは、舌がまだ子供の証拠ってわけさ。」
――なるほど。私も早く、「嵩倉、大人の味がわかるようになったな」って言われるようにならなきゃ。ところで、苦味や酸味はワインの嗜好についても言えます?
果実味はお子ちゃまテイスト。大人なら酸味と渋みに慣れよ
柳「言えると思うね。ビギナーほどタンニンの強い赤ワインや、酸味の効いた白ワインは苦手なことが多い。
ところが飲み慣れるにつれ、単に果実味ばかりたっぷりしたワインじゃ物足りなくなり、渋味や酸味のバランスを求める。それが成長の証だね。」
――香りについてはどうですか?
柳「やはりビギナーほど華やかな香りに惹かれやすいと思うな。ピーチの香りとか、ラズベリーの香りとかね。
しかし、ワインがわかってくると、そうしたはっきりしたフルーツの香りよりもミネラルとかハーブとか、こちらから探っていかないと嗅ぎ取れないような、繊細な香りが何層にも重なるワインにゾクゾクするものなのさ。」
――あっ、あれですね。馬小屋の匂いとか、濡れた犬の毛の匂いとか。
柳「いや、それらはワインの欠陥臭だから、ゾワゾワしてもゾクゾクはしない。いまだにそうした匂いをナチュラルと勘違いしている自称大人のワイン通もいるけどね。」
【今さら聞けないワインの基礎知識】の記事一覧
2020.11.08
Vol.39
高級志向から自然派へ!この20年間でワインもトレンドに変化あり!
2020.09.12
Vol.38
日本ワインを知りたければ、まずは「甲州」さえ押さえておけばいい!
2020.08.15
Vol.37
蒸し暑い夜は、焼肉に“赤の泡”を合わせるのがワイン通!
2020.07.19
Vol.36
海外旅行気分を味わいたい!世界文化遺産とワイン名産地の関係を探ってみた。
2020.06.14
Vol.35
オンライン飲みでワインなら、各自同じものが揃えられるシャンパンがいい!
2020.04.25
Vol.34
もう知らないとは言えないナチュラルワイン、その定義からきちんとお教えします。
2020.03.08
Vol.33
美味しく飲んで環境保全!?お酒好きなら知っておきたい“持続可能”なワインの楽しみ方
2020.02.16
Vol.32
ギフトに迷ったら“ワイン”という手があった!“泡”好き、甘党、ワイン通まで……相手に合わせたワイン選び教えます。
2020.01.05
Vol.31
2020年のワイン始めは、東カレ的2019年ベストワインはいかがですか?
2019.12.01
Vol.30
年末年始といったら泡!今、注目すべきはイギリスのスパークリングだった!
2019.11.17
Vol.29
日本ワインは想像以上に美味しい!とっておきの一本、お教えします。
2019.10.19
Vol.28
「オーパスワン」にセカンドラベルがあるのって知ってる?賢いワイン選び、教えます
2019.09.08
Vol.27
「お好み焼ワイン」って知ってる?!その名の通り、お好み焼きと相性抜群の一本があった!
2019.08.18
Vol.26
赤と白のいいとこどりのヘルシーワイン!内臓脂肪を抑えデトックス効果も!
2019.07.13
Vol.25
気負わず“泡”を楽しめるって最高!コスパが抜群の優秀スパークリングを教えてもらった!
2019.06.01
Vol.24
暑い夏は爽やかなワインがいい!リゾート地生まれのワインは試す価値大アリだった!
2019.04.30
Vol.23
クーラーボックスも、コルク抜きも不要!GWにサクッと“外飲み”するのにちょうどいいワイン、教えます 。
2019.03.27
Vol.22
送別会シーズン到来!大人に喜ばれること間違い無しの、ワインの粋な選び方
2018.12.15
Vol.19
「よく分からない」じゃ恥ずかしい!鮨屋でワインを頼むなら知っておきたいこと
2018.11.11
Vol.18
ブランドを知ったかぶりしてるけど、シャンパンの違いって何?いまさら聞けないシャンパンの基礎知識
2018.10.13
Vol.17
ツウなお酒を知ってる女子は素敵!ワイン好きな男性の気を引くネタはこれだ!
2018.09.16
Vol.16
外国人男性のエスコート術から学ぶ!女子を必ず喜ばせるワイン選びの技
2018.08.12
Vol.15
値段を見るなり高い安いと意見する男性、実際女性はどう思ってる?
2018.07.19
Vol.14
港区おじさん同士のマウンティングはワインで決まる!彼らとワインの関係とは?
2018.06.16
Vol.13
幸せホルモン、肥満予防、更には美肌成分まで!?赤ワインを飲めば、もういいことしかない!
2018.05.19
Vol.12
狙ってる女子が酒豪!そんな彼女とデートでいい雰囲気になるには、どうすればいい?
2018.04.14
Vol.11
「全部僕に任せて」。レストランでワインを選ばせてくれない彼は、やっぱりナシ?
2018.03.19
Vol.10
過去10年で輸入量が約2倍に!スパークリングワイン市場で、一体何が起きている?
2018.02.15
Vol.9
40年で価格20倍!ロマネ・コンティが今1本100万円もするのはなぜ?
2018.01.03
Vol.8
フランスから日本への年間シャンパン出荷量は、30年で400万→1000万本!さてこの数字、世界で何位?
おすすめ記事
2019.01.06
今さら聞けないワインの基礎知識 Vol.20
お呼ばれで持っていくワインに困り果てたことはない?これを読めば最良の一本が分かる!
2020.04.03
これが東カレが認めるとっておきの和食店
酒屋の倉庫をお洒落にリノベーション!イマドキの立ち飲みはセンスが光る!
2018.04.15
なぜ「日本一のショートケーキ」と称されるのか?あの名店のこだわりを聞いた!
2019.02.11
出てくるのは握り30貫のみと最高にストイック! 銀座で話題の鮨店で唯一無二の体験を!
- PR
2023.05.26
結婚を意識する3年目のふたりの、艶やかな6月の過ごし方
- PR
2023.05.24
女性から支持されるブランドのメンズバッグこそ、艶やかなディナーの頼もしき相棒だ!
2016.05.16
吉田類の酔いどれ時事放談
『酒場放浪記』の吉田類があの不倫騒動について一言 ⇒ 「好きになさい」
2020.05.05
『東カレテイクアウト』 自宅で楽しみたい東京最強グルメ!
本格ステーキを自宅で!中目黒駅からすぐの有名ステーキ店のテイクアウトに注目!
2020.05.09
『東カレテイクアウト』 自宅で楽しみたい東京最強グルメ!
お家で“コース”って夜があってもいい!麻布十番の名イタリアンをテイクアウトしよう
2016.03.12
今週の激辛!
激辛グルメ祭り2年連続売り上げ1位!辛いが旨い正統派四川料理
東京カレンダーショッピング
ロングヒット記事
2023.04.26
【ご報告】
ヒモ同然だった元カレが、司法試験に合格。生まれ変わった彼から差し出された、封筒の中身は…
2023.05.05
甘いひとくち〜凛子のスイーツ探訪記〜
「ちょっと休んでくるね…」休日デートの途中、31歳女が涙をこらえて彼氏から逃げたワケ
2023.04.23
男と女の答えあわせ【A】
女性の家で目を覚ました瞬間に、慌てて帰った男。部屋でうっかり見えてしまったモノに驚愕し…
2023.05.14
ハワイに憧れて
離婚して10年経っても、元妻に会い続ける男。不審に思った現妻が、夫を問いただすと…
2023.04.22
男と女の答えあわせ【Q】
3度目のデートでキス。「付き合おう」と言って家まで来たのに、翌朝に男が慌てて帰った理由
2023.04.28
スモールワールド~上流階級の社会~
「花嫁は彼のこと、好きじゃなさそう」結婚式に出席した無邪気な女子が、そう思った理由とは…
2023.05.09
二世お受験物語
名門校卒だと知られた途端、教室のママ友たちの「見る目」が変わり…。“二世受験”の苦悩
2023.05.16
AM9時、六本木のカフェで
カフェで堂々と別れ話をするカップルに遭遇。思わず聞き耳を立てた女が、恥ずかしさに頬を赤らめたワケ
2023.04.27
許さない女、許す男
離婚から1年。男が初めて別れを後悔した、元妻からのLINEの中身とは?
2023.05.04
嘘
嘘:計画通り“医者”を捕まえた32歳女。しかし婚約直後、知りたくなかった彼の本性に触れ…
この記事へのコメント