2021.11.19
柳 忠之のこの12本におまかせ Vol.12言わずと知れた超人気ハリウッド映画『ジュラシック・パーク』。
その一作目と三作目にアラン・グラント博士役を演じたサム・ニールが、母国ニュージーランドでのワイン造りに夢中なのだとか。
ワインのプロである柳氏も認めるほどの極上の一本で、その本気度の高さがうかがえる。
本日は、そんなハリウッド俳優が手掛ける自慢のワインをご紹介!
◆
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恐竜映画のあの名優が、母国NZでワイン造り
柳「あれ?クラリン(編集担当の嵩倉)なにそれ?怪獣?」
――あっ、柳さん。これは恐竜ですよ。ヴェロキラプトルのソフビ人形。今年の恐竜展で見つけて、思わず買っちゃいました。
柳「あれま、クラリンが恐竜マニアだったとは。」
――小学生の自由研究向けに、毎年夏になるとどこかしらで恐竜展が開かれるじゃないですか。
私、夏は恐竜展に行った後、家で映画の『ジュラシック・パーク』や『ジュラシック・ワールド』を観るのがお決まりなんです。
柳「へ〜、それはまた変わった趣味をお持ちで。ところで、ジュラシック・パークの一作目と三作目でアラン・グラント博士役を演じたサム・ニールが、ニュージーランドでワイン造ってるの知ってる?」
――えっ、ほんとですか?ジュラシック・シリーズのファンとしては興味津々。しかも、今月のお題はニュージーランドのピノ・ノワールです。
あのハリウッド俳優が、ワイン醸造家に!
柳「それはちょうど良かった。
サム・ニールのワイナリー「トゥー・パドックス」があるのは、ニュージーランド南島のセントラル・オタゴ。世界最南端のワイン産地で、新世界の中でもピノ・ノワールの銘醸地として名高いね。
サム・ニールは北アイルランド生まれのニュージーランド育ちで、93年、ジュラシック・パークの第一作が公開されたまさにその年、2ヘクタールの農地にピノ・ノワールを植えている。
でもその頃って、セントラル・オタゴがピノ・ノワールの適地だなんてまだ誰も気づいてなかったから、相当な先見の明の持ち主ですよ。」
――古生物学の権威かと思えば、ワイン醸造学でもスペシャリストだったとは!
柳「古生物学の専門家は役だけで、サム・ニール本人は違うから。」
――てへっ。
ブドウはオーガニック、造りもナチュラル
柳「僕も万が一、自分でワインを造るチャンスがもてたら、ニュージーランドでピノ・ノワールを育ててみたいな。」
――柳さんもブドウ畑はセントラル・オタゴですか?
柳「いや、ノース・オタゴのワイタキ・ヴァレー。冷涼な気候でしかも石灰質の土壌があり、僕好みのピノ・ノワールができそうだ。
あっ、そうそう。ニュージーランドの石灰質土壌がいつの時代のものかは知らないけど、ピノ・ノワールのご本家、フランス・ブルゴーニュ地方はジュラ紀の石灰質土壌。
まさにクラリンの大好きな恐竜が地上を支配していた時代だよ。」
――きゃ〜、萌えます。実際に、サム・ニールのワインのお味は?
柳「おいしい。ブドウはオーガニックだし、造りもナチュラル。一見軽そうなのに、飲み進めるほどうま味がじわじわ増幅していくタイプだね。」
――まさしく、小さいのに賢く強いヴェロキラプトルのような!
柳「クラリン、少し恐竜のことは忘れよう(汗)。」
美しきニュージーランドの地で生まれた赤は、実に鮮やかだった!
「Two Paddocks Pinot Noir 2017(トゥー・パドックス ピノ・ノワール)」
サム・ニールが所有する4つのブドウ畑から厳選したピノ・ノワールをブレンド。オーガニック認証機関「bio gro」の認証を取得している。
6,380円/ジェロボーム TEL:03-5786-3280
編集部員・嵩倉が飲んでみた!
鮮やかな色味で飲み心地は軽やか。それでいてしっかり旨みがあるので、外飲みに良さそう。
撮影日は気持ち良い秋晴れで、このワインを飲むに、ぴったりの陽気でした!
◆
教えてくれたのは
ワインジャーナリスト 柳 忠之氏
世界中のワイン産地を東奔西走する、フリーのワインジャーナリスト。迷えるビギナーの質問に、親身になって答えるワインの達人。
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